更新日時:
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産業革命と経済体制の変遷 ① |
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著作名:
John Smith
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現代の経済活動の状況を知る上で非常に重要なのが、資本主義の始まりと、その後の経済体制の変遷を理解することです。
このテキストでは産業革命を起点に、経済体制の変遷を見ていきましょう。
17世紀の後半以降、ヨーロッパ各国は植民地を世界中に持つようになり、各地から富が集積するようになります。
特にイギリスは、北米や西インド諸島などの間に、貿易網を拡大し、タバコやサトウキビ、毛織物など様々な生産物を元に莫大な利益が蓄積されていきました。
蓄積された富(資本)と、人口増加に伴う労働力、そして世界中に広がった市場という3つの要素が重なり、18世紀後半からイギリスで産業革命が起こります。
これを第1次産業革命と呼び、木綿工業を始めとして、機械工業、製鉄業、石炭業など、さまざまな範囲にイノベーション(技術革新)が起こり、社会が一挙に変化していきます。
イノベーション(技術革新)とは、オーストリア生まれの経済学者シュンペーター(1883~1950)によって提唱されたことばです。彼は技術の革新による「創造と破壊」が経済を発展させる重要な要素となっていると述べました。
イギリスで起こった産業革命は、ヨーロッパ各地に広がり、様々な産業の発達を促すと共に、近代資本主義を成立させます。
資本主義とは、資本を元手に、生産手段と労働者によって商品を生産し、利益を得る資本家が中心の利潤追求の社会システムのことです。
19世紀後半になると、産業革命はアメリカなど世界各地へと波及し、独占資本が生まれます。
独占資本とは、資本主義の厳しい競争に勝ち残った産業資本が巨大化し、更に金融業の拡大によって同じように巨大化した銀行資本がひとつになったものです。
独占にはいくつかの形態があります。
各企業が、価格や生産量など商売に関する取り決めをすることです。企業連合と言います。
各企業が、巨大化した企業に吸収・合併されることです。企業合同と言います。
親会社が子会社の株式を支配し、様々な産業に多くの会社を持つことです。企業連携と言います。
このように、世界各地で成立した独占資本は、次第に国外へと販路を求めて行きました。その結果、各国の軍事的衝突を伴う帝国主義と結びついて、経済的膨張政策が取られることになるのです。
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