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フィードバックについて
著作名: Satow
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フィードバックには正負の両方があります。まずは負のフィードバックから説明しましょう。負のフィードバックとは、体内の器官系が現在生じている過程を緩めたり、あるいは完全に停止させたりする必要がある時に起こります。食事をすれば、食物は胃の中へと入り、消化が始まります。食べていなければ胃は働く必要がありません。消化器系は一連のホルモンと神経刺激を用いて胃の中の酸の分泌を止めたり始めたりします。もう一つ、負のフィードバックの例を挙げましょう。体温が上がり始めると負のフィードバック反応が起こり、体温上昇を和らげ止めようとします。発汗作用は負のフィードバックの好例なのです。

正のフィードバックは、生理的過程を促進したり器官系の作用を増幅させたりするという点で、負のフィードバックの正反対です。正のフィードバックと負のフィードバックは互いに交替する過程です。つまり、正のフィードバックは負のフィードバックが取って代わるまでは体の反応を増幅させ続けるのです。正のフィードバックの例も胃の中で起こるものが挙げられます。ふつう、胃はペプシノゲンと呼ばれる化合物を分泌します。このペプシノゲンは不活性酵素です。体がペプシノゲンを酵素ペプシンへと作り変えると、他のペプシノゲン分子をペプシンへと作り変えるのに役立つ過程が引き起こされます。この段階的効果が起こると、すぐに胃はプロテインを消化するのに十分なペプシン分子を持つことになるのです。

体内の器官系の調節の適例が体温調節です。人間は定温生物です。つまり、体が体温を調節しているのです(ハ虫類のような種は定温生物ではありません)。もし体があまりに冷えると、一連の作用が生じて体温を上げようとします。神経系の全域に渡って存在するセンサーが体温低下に気づき、筋肉系が震えだすように促すのです。筋肉の絶えざる収縮によって熱が生み出されるのです。神経系と内分泌系もまた循環器系の血管を収縮させ、体の手足のような先端部の血液ではなくて、体の中核に存在する血液を保つのです。

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