更新日時:
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インドで仏教が衰退した理由とは!? |
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著作名:
エンリケ航海王子
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仏教というのは、紀元前5世紀ころ、インドにおいてガウタマ=シッダールタが創始した宗教です。
八正道の実践を通じて、輪廻転生からの解脱を目指し、カースト制度を否定したことで、さまざまな階層の人々に信仰されます。
その後仏教は、インドの様々な王朝に保護され、急速に信者を増やしていきました。
このように、拡大を続けた仏教ですが、13世紀を境に、インドから姿を消してしまいます。
その理由はさまざまですが、大きく分けて4つ考えられます。
仏教はマウリヤ朝アショーカ王を始めとする王たちによって丁重に保護されますが、ハルシャ=ヴァルダナが創始したヴァルダナ朝の滅亡以降、東インドのパーラ朝を最後に仏教の後ろ盾となる王朝は現れませんでした。
古代インドから継承されたヴェーダを聖典とするバラモン教を中心に、インド各地の土着の民俗信仰と仏教の影響を受けて成立したのがヒンドゥー教でした。ヒンドゥー教は、各地の民俗信仰が融合して成立したという背景から、インドの人々の生活に密着した宗教となっていきました。
仏教は5〜6世紀ころから、神秘主義の秘密仏教としての性格が強くなり、僧侶は難解な教理の研究に重点を置き、民衆の教化を熱心に行わなくなっていきます。こうした状況から、仏教は、一般民衆の生活からどんどん離れていきました。他方で都市経済の衰退が主な信者だった商人層の没落を促し、これらの理由によって、ヒンドゥー教に信者が吸収されていったのです。
ヴァルダナ朝の滅亡後、北インドの地域は、多数の王国が乱立するラージプート時代を迎えます。
このラージプート時代以降、11世紀から、外敵のイスラム勢力がインドに侵入してきます。この侵入をきっかけに、イスラム教徒がさまざまな僧院を破壊したため、仏教は急速に衰退していきます。
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