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古文単語「まさに/正に/当に/応に/将に」の意味・解説【副詞】
著作名: 走るメロス
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まさに/正に/当に/応に/将に

このテキストでは、古文単語「まさに/正に/当に/応に/将に」の意味、解説とその使用例を記している。

副詞

意味1

確かに、間違いなく、本当に

[出典]:万葉集
「霊の八十のちまたに夕占問ふ占まさに告る妹は相寄らむ」

[訳]:言霊がとびかう路の分岐点で夕占をしてみると、占いに確かに出た。いとしい人はあなたになびくだろうと。


意味2

ちょうどいま、まさに、さしあたって

[出典]:山門牒状 平家物語
「当寺の破滅、まさにこの時に当たれり。」

[訳]:当寺の破滅が、ちょうど今この時に差し迫っている。




意味3

どうして〜か-いや〜ない

※この用法の場合、「まさに〜むや/まさに〜じや」などの形で用いられる。
[出典]かぐや姫の嘆き 竹取物語
「竹の中より見つけ聞こえたりしかど、菜種の大きさおはせしを、我が丈たち並ぶまで養ひたてまつりたる我が子を、何人か迎へ聞こえむ。 まさに許さむや。」

[訳]:竹の中から見つけ申し上げましたが、菜種ほどの大きさでいらっしゃったのを、私の背丈と同じほどになるまで同じほどになるまで養い申し上げたわが子を(私から引き離して)、どんな人がお迎え申し上げられましょうか、いや、できるはずがない。どうして許しましょういや、許さない。


意味4

きっと、必ず

※この用法の場合、「まさに〜む/まさに〜べし/まさに〜むとす」などの形で用いられる。
[出典]:今昔物語
「汝まさに知るべし。」

[訳]:お前は必ず知るがよい。


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