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古文単語「はづ/恥づ/羞づ」の意味・解説【ダ行上二段活用】
著作名: 走るメロス
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はづ/恥づ/羞づ

このテキストでは、ダ行上二段活用の動詞「はづ/恥づ/羞づ」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

ダ行上二段活用

未然形はぢ
連用形はぢ
終止形はづ
連体形はづる
已然形はづれ
命令形はぢよ


意味1:自動詞

恥ずかしく思う

[出典]:祇王 平家物語
「此世はかりの宿。恥ぢても恥ぢでも何ならず。」

[訳]:この世は仮の宿(のようなもの)である。恥ずかしい思いをしても恥ずかしい思いをしなくても何ということはない。


意味2:自動詞

遠慮する、人目をはばかる

[出典]馬のはなむけ・門出 土佐日記
「守柄にやあらむ、国人の心の常として、『今は。』とて見えざなるを心ある者は恥ぢずになむ来ける。」

[訳]:国司としての人柄であろうか、(この)国の人の心情としては、「今は(別れのときだからもう顔はあわせない。)」と(見送りに)やって来ないようだが、思いやりのある者は遠慮せずに(見送りに)やって来てくれた。




意味3:自動詞

ひけをとる、劣る

※この用法の場合、多くが、下に打消の語句を伴う。
[出典]:何事も辺土は 徒然草
「何事も辺土は賤しく、かたくななれども、天王寺の舞楽のみ、都に恥ぢず。」

[訳]:何事につけても片田舎は品性が劣っており、偏屈ではあるけれど、天王寺の舞楽だけは、都にひけをとらない。


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