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古文単語「如何ならむ/いかならむ」の意味・解説【連語】
著作名: 走るメロス
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如何ならむ/いかならむ

このテキストでは、古文単語「如何ならむ/いかならむ」の意味、解説とその使用例を記している。

成り立ち

形容動詞「いかなり」の未然形「いかなら」と推量の助動詞「む」が一語になったもの。
連語

意味1

(疑問を表して)
どうであろう、どんなであろう

[出典]雪のいと高う降りたるを 枕草子
「少納言よ。香炉峰の雪いかならむ。」

[訳]:清少納言よ。香炉峰の雪はどうであろうか


意味2

(将来の不安に対して)
どうなることであろう、どんなことになるのだろう

[出典]:うれしきもの 枕草子
いかならむと思ふ夢を見て、おそろしと胸つぶるるに、ことにもあらずあはせなしたる、いとうれし。」

[訳]どうなることであろうかと思う夢をみて、恐ろしいと胸がどきどきしているときに、特別なものではないと夢合わせをしてもらうのは、とても嬉しい。




意味3

(現在の不安に対して)
どうだろう

[出典]:若紫 源氏物語
「君は、行ひたまひつつ、日たくるままに、『いかならむ』と思したるを...」

[訳]:源氏の君は、勤行をなさりながらも、日ざかりになるにつれて、「(病気は)どうだろうか」とお思いになるのを...


意味4

(連体修飾語として)
どのような、どんな

[出典]:徒然草
いかならむ世にも、かばかりあせ果てんとはおぼしてんや。」

[訳]どのような世においても、これほど荒れ果ててしまうとはお思いになっただろうか、いやお思いにならなかっただろう。


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