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紫式部日記『和泉式部と清少納言』の品詞分解
著作名: 走るメロス
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和泉式部と清少納言

このテキストでは、紫式部日記の一節『和泉式部と清少納言』(和泉式部といふ人こそおもしろう書きかはしける〜)の品詞分解を記しています。

※紫式部日記は、平安時代に紫式部によって記されたとされる日記です。中宮彰子の出産の記事を中心に、当時の人々の生き生きとした行動が記されています。また、藤原道長や清少納言、同僚であった赤染衛門や和泉式部らの人物評に加え、自らの人生観について述べた消息文などもみられます。



品詞分解

※名詞は省略しています。

和泉式部といふ人こそ、おもしろう書きかはしける。されど、和泉はけしからぬかたこそあれ。うちとけて文はしり書きたるに、そのかたの才ある人、はかない言葉の、にほひも見え侍めり。

和泉式部
格助詞
いふハ行四段活用・連体形
こそ、係助詞
おもしろうク活用の形容詞「おもしろし」の連用形「おもしろく」のウ音便
書きかはしサ行四段活用・連用形
ける。過去の助動詞・連体形
されど、接続詞
和泉
係助詞
けしから形容詞・シク活用・未然形
打消の助動詞・連体形
かた
こそ係助詞
あれ。ラ行変格活用・已然形
うちとけカ行下二段活用・連用形
接続助詞
はしり書きカ行四段活用・連用形
たる完了の助動詞・連体形
に、格助詞
代名詞
格助詞
かた
格助詞
あるラ行変格活用・連体形
人、
はかないク活用の形容詞「はかなし」の連体形「はかなき」のイ音便
言葉
の、格助詞
にほひ
係助詞
見えヤ行下二段活用・連用形
はべる補助動詞・ラ行変格活用・連体形
めり。婉曲の助動詞・終止形



歌は、いとをかしきこと。ものおぼえ、歌のことわり、まことの歌詠みざまにこそ侍らざめれ、口にまかせたることどもに、かならずをかしき一ふしの、目にとまる詠み添へ侍り。

は、係助詞
いと副詞
をかしき形容詞・シク活用・連体形
こと。
ものおぼえ、
格助詞
ことわり、
まこと
格助詞
歌詠みざま
断定の助動詞・連用形
こそ係助詞
侍ら補助動詞・ラ行変格活用・未然形
打消の助動詞・連体形
めれ、婉曲の助動詞・已然形
格助詞
まかせサ行下二段活用・連用形
たる完了の助動詞・連体形
ことども
に、格助詞
かならず副詞
をかしき形容詞・シク活用・連体形
一ふし
の、格助詞
格助詞
とまるラ行四段活用・連体形
詠み添へハ行下二段活用・連用形
侍り。補助動詞・ラ行変格活用・終止形



それだに、人の詠みたらむ歌、難じことわりゐたらむは、いでやさまで心は得じ、口にいと歌の詠まるるなめりとぞ、見えたるすぢに侍るかし。恥づかしげの歌詠みやとはおぼえ侍らず。

それ代名詞
だに、副助詞
格助詞
詠みマ行四段活用・連用形
たら完了の助動詞・未然形
婉曲の助動詞・連体形
歌、
難じサ行変格活用・連用形
ことわりラ行四段活用・連用形
ワ行上一段活用・連用形
たら存続の助動詞・未然形
婉曲の助動詞・連体形
は、係助詞
いでや感動詞
副詞
まで副助詞
係助詞
ア行下二段活用・未然形
じ、打消推量の助動詞・終止形
格助詞
いと副詞
格助詞
詠まマ行四段活用・未然形
るる自発の助動詞・連体形
断定の助動詞・連体形・撥音便の省略
めり婉曲の助動詞・終止形
格助詞
ぞ、係助詞
見えヤ行下二段活用・連用形
たる完了の助動詞・連体形
すぢ
断定の助動詞・連用形
侍る補助動詞・ラ行変格活用・連体形
かし。終助詞
恥づかしげ形容動詞・ナリ活用の語幹
格助詞
歌詠み
間投助詞
格助詞
係助詞
おぼえヤ行下二段活用・連用形
侍ら補助動詞・ラ行変格活用・未然形
ず。打消の助動詞・終止形





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