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人面桃花『題都城南荘』書き下し文・現代語訳と解説 |
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著作名:
走るメロス
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ここでは、『人面桃花』という物語の中で読まれている『題都城南荘』の書き下し文、現代語訳とその解説を行っています。作者は崔護という人物です。
去年今日此門中
人面桃花相暎紅
人面祇今何処去
桃花依旧笑春風
去年の今日此の門の中
人面桃花相映じて紅なり
人面は祇だ今何れの処にか去る
桃花は旧に依りて春風に笑む
去年の今日、この門の中で
美しい人(女性)の顔と桃の花は互いに映えて紅くそまっていました。
美しい顔の人は今どこに去ってしまったのでしょうか。
桃の花は昔のままで春風に微笑んでいるのに。
この詩をより理解するためには、この詩が含まれた物語を理解しておくする必要があります。軽くあらすじをまとめてみましょう。
崔護は見た目も内面も良い好青年でしたが、世間の人となじむことなく生活をしていました。この崔護が、清明節の日に、一人で都の南の郊外を気ままに歩きまわっていると、とある家を見つけました。その家の門を叩いて「喉が渇いたので水を頂けないか」と尋ねます。そこで応対をしたのが、美しい少女でした。庭には小さな桃の木がありました。少女は崔護のことを一目惚れしたようでした。崔護もまた少女を誘いますが、少女は恥ずかしがって、これに応じることはありませんでした。
そのまま家を後にした崔護ですが、翌年の同じ日にふと思い立って、この少女のもとを訪れます。家はそのままでしたが、門には鍵がかけられていました。そこで崔護は、家の門に詩を書いて帰ります。それがここで詠まれている詩です。
人面桃花 | 「人面」とは少女の顔のことを、「桃花」とは家の庭にあった桃の木の花のことを指す |
何処 | 「何れの処にか」と読む。「どこに〜か」と訳す |
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