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『人面桃花(博陵崔護、姿質甚美〜)』現代語訳(口語訳)・書き下し文と解説 |
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著作名:
走るメロス
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このテキストでは、『人面桃花』の原文(白文)、書き下し文、現代語訳(口語訳)とその解説を記しています。人面桃花は、美女の例えに使われ「相思相愛」という意味をもつ言葉です。長いので2回にわけて書いています。
博陵崔護、姿質甚美而孤潔寡合。
挙進士下第。
清明日、独遊都城南、得居人莊。
一畝之宮、花木叢萃、寂若無人。
扣門久之。
有女子、自門隙窺之、問曰。
「誰耶。」
以姓字対曰、
「尋春独行、酒渴求飲。」
女入以杯水至、開門設牀命坐、独倚小桃斜柯佇立、而意属殊厚。
妖姿媚態、綽有余妍。
崔以言挑之、不対。
目注者久之。
崔辞去、送至門、如不勝情而入。
崔亦睠盻而帰。
嗣後絕不復至。
及来歲清明日、忽思之、情不可抑。
徑往尋之、門牆如故、而已扃鎖之。
因題詩於左扉曰、
去年今日此門中
人面桃花相暎紅
人面祇今何処去
桃花依旧笑春風
人面桃花相暎紅
人面祇今何処去
桃花依旧笑春風
つづき:人面桃花(後数日、偶至都城南、復往尋之〜)』現代語訳(口語訳)・書き下し文と解説
博陵崔護、姿質甚美而孤潔寡合。
博陵の崔護、姿質甚だ美にして、孤潔合ふこと寡なし。
挙進士下第。
進士に挙げらるるも、下第す。
清明日、独遊都城南、得居人莊。
清明の日、独り都城の南に遊び、居人の荘を得たり。
一畝之宮、花木叢萃、寂若無人。
一畝の宮にして、花木叢萃し、寂として人無きがごとし。
扣門久之。
門を扣くこと之を久しうす。
有女子、自門隙窺之、問曰。
女子有り、門隙より之を窺ひ、問ひて曰はく、
「誰耶。」
「誰ぞや。」と。
「誰ぞや。」と。
以姓字対曰、
姓字を以て対へて曰はく、
「尋春独行、酒渴求飲。」
「春を訪ねて独り行き、酒渇して飲を求む。」と。
「春を訪ねて独り行き、酒渇して飲を求む。」と。
女入以杯水至、開門設牀命坐、独倚小桃斜柯佇立、而意属殊厚。
女人杯水を以て至り、門を開き牀を設けて銘じて坐せしめ、独り小桃の斜柯に倚(よ)りて佇立(ちょりつ)し、意属殊に厚し。
妖姿媚態、綽有余妍。
妖姿媚態、綽として余姸有り。
崔以言挑之、不対。
崔言を以て之に挑むも、対へず。
目注者久之。
目注する者(こと)之を久しうす。
崔辞去、送至門、如不勝情而入。
崔辞去するや、送りて門に至り、情に勝へざるがごとくして入る。
崔亦睠盻而帰。
崔もまた睠盼(けんべん)して帰る。
嗣後絕不復至。
嗣後絶えて復た至らず。
及来歲清明日、忽思之、情不可抑。
来歳の清明の日に及び、忽(たちまち)之を思ひ、情抑ふべからず。
徑往尋之、門牆如故、而已扃鎖之。
逕(ただ)ちに往きて之を尋ぬれば、門牆故(もと)の如くなるも、已に之を鎖扃(さけい)せり。
因題詩於左扉曰、
因りて詩を左扉に題して曰はく、
「去年今日此門中
「去年の今日此の門の中(うち)
人面桃花相暎紅
人面桃花相映じて紅なり
人面祇今何処去
人面は祇だ今何れの処にか去る
桃花依旧笑春風
桃花は旧に依りて春風に笑む」と。
「去年の今日此の門の中(うち)
人面桃花相暎紅
人面桃花相映じて紅なり
人面祇今何処去
人面は祇だ今何れの処にか去る
桃花依旧笑春風
桃花は旧に依りて春風に笑む」と。
つづき:人面桃花(後数日、偶至都城南、復往尋之〜)』現代語訳(口語訳)・書き下し文と解説
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