|
|
|
更新日時:
|
|
![]() |
源氏物語『須磨の秋・心づくしの秋風(須磨には、いとど心づくしの〜)』の品詞分解(助動詞など) |
著作名:
走るメロス
171,635 views |
源氏物語『須磨の秋・心づくしの秋風』
このテキストでは、源氏物語の一節『須磨の秋(須磨には、いとど心づくしの〜)』の品詞分解をしています。書籍によっては『心づくしの秋風』と題しているものもあるようです。
※現代語訳:源氏物語『須磨の秋・心づくしの秋風(須磨には、いとど心づくしの〜)』の現代語訳
※源氏物語は平安中期に成立した長編小説です。一条天皇中宮の藤原彰子に仕えた紫式部が作者とするのが通説です。
品詞分解
※名詞は省略しています。
■須磨には、いとど心づくしの秋風に、海はすこし遠けれど、行平の中納言の、「関吹き越ゆる」と言ひけむ浦波、夜々はげにいと近く聞こえて、またなくあはれなるものは、かかる所の秋なりけり。
須磨 | ー |
に | 格助詞 |
は、 | 係助詞 |
いとど | 副詞 |
心づくし | ー |
の | 格助詞 |
秋風 | ー |
に、 | 格助詞 |
海 | ー |
は | 係助詞 |
すこし | 副詞 |
遠けれ | 形容詞・ク活用・已然形 |
ど、 | 接続助詞 |
行平の中納言 | ー |
の、 | 格助詞 |
「関 | ー |
吹き越ゆる」 | ラ行下二段活用・連体形 |
と | 格助詞 |
言ひ | ハ行四段活用・連用形 |
けむ | 過去伝聞の助動詞・連体形 |
浦波、 | ー |
夜々 | ー |
は | 係助詞 |
げに | 副詞 |
いと | 副詞 |
近く | 形容詞・ク活用・連用形 |
聞こえ | ヤ行下二段活用・連用形 |
て、 | 接続助詞 |
またなく | 形容詞・ク活用・連用形 |
あはれなる | 形容動詞・ナリ活用・連体形 |
もの | ー |
は、 | 係助詞 |
かかる | ラ行変格活用・連体形 |
所 | ー |
の | 格助詞 |
秋 | ー |
なり | 断定の助動詞・連用形 |
けり。 | 詠嘆の助動詞・終止形 |
■御前にいと人少なにて、うち休みわたれるに、一人目を覚まして、枕をそばだてて四方の嵐を聞き給ふに、
御前 | ー |
に | 格助詞 |
いと | 副詞 |
人少なに | 形容動詞・ナリ活用・連用形 |
て、 | 接続助詞 |
うち休みわたれ | ラ行四段活用・已然形 |
る | 存続の助動詞・連体形 |
に、 | 接続助詞 |
一人 | ー |
目 | ー |
を | 格助詞 |
覚まし | サ行四段活用・連用形 |
て、 | 接続助詞 |
枕 | ー |
を | 格助詞 |
そばだて | タ行下二段活用・連用形 |
て | 接続助詞 |
四方 | ー |
の | 格助詞 |
嵐 | ー |
を | 格助詞 |
聞き | カ行四段活用・連用形 |
給ふ | 尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・連体形 |
に、 | 接続助詞 |
■波ただここもとに立ちくる心地して、涙落つともおぼえぬに、枕浮くばかりになりにけり。
波 | ー |
ただ | 副詞 |
ここもと | 代名詞 |
に | 格助詞 |
立ちくる | カ行変格活用・連体形 |
心地 | ー |
し | サ行変格活用・連体形 |
て、 | 接続助詞 |
涙 | ー |
落つ | タ行上二段活用・終止形 |
と | 格助詞 |
も | 係助詞 |
おぼえ | ヤ行下二段活用・未然形 |
ぬ | 打消の助動詞・連体形 |
に、 | 接続助詞 |
枕 | ー |
浮く | カ行四段活用・連体形 |
ばかり | 副助詞 |
に | 格助詞 |
なり | ラ行四段活用・連用形 |
に | 完了の助動詞・連用形 |
けり。 | 過去の助動詞・終止形 |
■琴をすこしかき鳴らし給へるが、我ながらいとすごう聞こゆれば、弾きさし給ひて、「恋ひわびて泣く音にまがふ浦波は思ふ方より風や吹くらむ」と歌ひ給へるに、
琴 | ー |
を | 格助詞 |
すこし | 副詞 |
かき鳴らし | サ行四段活用・連用形 |
給へ | 尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・已然形 |
る | 完了の助動詞・連体形 |
が、 | 格助詞 |
我ながら | 代名詞 |
いと | 副詞 |
すごう | 形容詞・ク活用・連用形のウ音便 |
聞こゆれ | ヤ行下二段活用・已然形 |
ば、 | 接続助詞 |
弾きさし | サ行四段活用・連用形 |
給ひ | 尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・連用形 |
て、 | 接続助詞 |
「恋ひわび | バ行上二段活用・連用形 |
て | 接続助詞 |
泣く | カ行四段活用・連体形 |
音 | ー |
に | 格助詞 |
まがふ | ハ行四段活用・連体形 |
浦波 | ー |
は | 係助詞 |
思ふ | ハ行四段活用・連体形 |
方 | ー |
より | 格助詞 |
風 | ー |
や | 係助詞 |
吹く | カ行四段活用・終止形 |
らむ」 | 現在推量の助動詞・連体形 |
と | 格助詞 |
歌ひ | ハ行四段活用・連用形 |
給へ | 尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・已然形 |
る | 完了の助動詞・連体形 |
に、 | 接続助詞 |
■人々おどろきて、めでたうおぼゆるに、忍ばれで、あいなう起きゐつつ、鼻を忍びやかにかみわたす。
人々 | ー |
おどろき | カ行四段活用・連用形 |
て、 | 接続助詞 |
めでたう | 形容詞・ク活用・連用形のウ音便 |
おぼゆる | ヤ行下二段活用・連体形 |
に、 | 接続助詞 |
忍ば | バ行四段活用・未然形 |
れ | 可能の助動詞・未然形 |
で、 | 接続助詞 |
あいなう | 形容詞・ク活用・連用形のウ音便 |
起きゐ | ワ行上一段活用・連用形 |
つつ、 | 接続助詞 |
鼻 | ー |
を | 格助詞 |
忍びやかに | 形容動詞・ナリ活用・連用形 |
かみわたす。 | サ行四段活用・終止形 |
つづく:源氏物語『須磨の秋(げに、いかに思ふらむ〜)』の品詞分解
※現代語訳:源氏物語『須磨の秋・心づくしの秋風(須磨には、いとど心づくしの〜)』の現代語訳
このテキストを評価してください。
役に立った
|
う~ん・・・
|
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。 |
|
源氏物語『須磨の秋(げに、いかに思ふらむ〜)』の品詞分解(助動詞など)
>
『桜木の精』の品詞分解(動詞の活用・助動詞など) 今物語
>
大鏡『最後の除目・兼通と兼家の不和(この大将殿は、堀河殿〜)』の品詞分解
>
『門出・東路の道の果て』(東路の道の果てよりも〜)の品詞分解・更級日記
>
枕草子『翁丸・上にさぶらふ御猫は』の品詞分解
>
『公世の二位のせうとに』の品詞分解(動詞・助動詞の活用など) 徒然草
>