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増減表を使った4次関数のグラフの書き方・極大値極小値の求め方
著作名: ふぇるまー
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増減表を使った4次関数のグラフの書き方

増減表を用いて、4次関数"f(x)=x⁴−2x²"のグラフを書いてみましょう。
4次関数だろうが5次関数だろうが、3次関数のグラフを書くのと同じ方法で、グラフを描くことができます。

ステップ1

まずは増減表を作っていきます。

f'(x)=4x³−4x=4x(x²−1)=4x(x+1)(x−1)

"f'(x)=4x(x+1)(x−1)"のグラフを書くと次のようになります。
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このようにグラフを書いて、f'(x)の値が変化するポイントを求めてもOKです。しかしf'(x)のグラフをかくのにえらい時間がかかりそうですよね。このようなときは、「"f'(x)=0"となるxの値」を求めます。実はこの式を満たすxの値が、グラフの増減が変化するポイントなのです。


"f'(x)=0"となるxの値は、"x=0、1、−1"なので、この3つの値のときに、グラフの増減が変化することがわかります。
グラフと見比べてみましょう。計算で求めた"x=0、1、−1"でグラフの正負が切り替わっていることがわかりますよね。


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先ほど、グラフを書くのが面倒くさいので省略と述べましたが、グラフを書くと増減表を作成しやすいというメリットがあります。逆にグラフを書かなければ、グラフの作成にさく時間を省くことができる一方、増減表を書くときに頭を使わなければなりません。

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"f'(x)=4x(x+1)(x−1)"のグラフより、

・x≦−1の範囲でf'(x)はマイナス
・−1≦x≦0の範囲でf'(x)はプラス
・0≦x≦1の範囲でf'(x)はマイナス
・1≦xの範囲でf'(x)はプラス

同様にして、f(x)の値が増加するか減少するかも記入していきます。
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ステップ2

増減表ができたら、座標軸に関数"f(x)"の増減が変化する境目の点を記入します。言葉で書くと難しく感じますが、要するに、増減表に記されている"(−1,−1)、(0,0)、(1,−1)"のことです。

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ステップ3

変化の境目がわかったら、"x≦−1"、"−1≦x≦0"、"0≦x≦1"、"1≦x"の4つの範囲でf(x)の値が増えているのか、それとも減っているのかを考えましょう。

まず"x≦−1"。
この範囲では、増減表よりf(x)の値は減少していることがわかります。
よって次のようにグラフをかきます。
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次に"−1≦x≦0"。
この範囲では、増減表より、f(x)の値は増加していることがわかります。
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次に"0≦x≦1"。
この範囲では、増減表よりf(x)の値は減少していることがわかります。
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最後に"1≦x"。
この範囲では、増減表よりf(x)の値は増加していることがわかります。
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これが"f(x)=x⁴−2x²"のグラフです。

グラフより、
・x=0のときに極大値0
・x=±1のときに極小値−1

となります。


増減表のxの範囲を見て、xがどういう範囲であればf(x)の値が増えるのか、また減るのか、を把握することが大切


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