更新日時:
|
|
枕草子 原文全集「しのびたる所にありては」 |
|
著作名:
古典愛好家
7,891 views |
しのびたる所にありては、夏こそをかしけれ。
いみじくみじかき夜の明けぬるに、つゆ寝ずなりぬ。
やがてよろづの所あけながらあれば、涼しく見えわたされたる。
なほ今すこし言ふべきことのあれば、かたみに答などするほどに、ただ居たるうへより、烏のたかくなきて行くこそ、顕正(けせう)なる心地してをかしけれ。
また、冬の夜のいみじう寒きに、思う人とうもれふして聞くに、鐘の音の、ただ、ものの底なるやうに聞ゆる、いとをかし。
鳥のこゑも、はじめは羽のうちになくが、口をこめながらなけば、いみじうものふかく、遠きが、明くるままにちかく聞ゆるも、をかし。
このテキストを評価してください。
役に立った
|
う~ん・・・
|
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。 |
|
枕草子 原文全集「たとしへなきもの/夜鳥どものゐて」
>
枕草子 原文全集「懸想人にて来たるは」
>
蜻蛉日記原文全集「三月ばかりここにわたりたるほどにしもくるしがりそめて」
>
平家物語原文全集「小教訓 1」
>
蜻蛉日記原文全集「さてかの心もゆかぬ司の宮より」
>
蜻蛉日記原文全集「又この袈裟のこのかみも法師にてあれば」
>
蜻蛉日記原文全集「さて廿五日の夜、宵うちすぎてののしる」
>
最近見たテキスト
枕草子 原文全集「しのびたる所にありては」
10分前以内
|
>
|
デイリーランキング
注目テキスト