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『華・王之優劣』 書き下し文と現代語訳(口語訳) |
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著作名:
走るメロス
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このテキストでは、中国の故事である『華・王之優劣』の原文(白文)、書き下し文、現代語訳(口語訳)を記しています。
華歆・王朗倶乗船避難。
有一人欲依附。歆 輒難之。朗曰、
「幸尚寛、何為不可。」
後賊追至。王欲舎所携人。歆曰、
「本所以疑正為此耳。既已納其自託、寧可以急相棄邪。」
遂携拯如初。
世以此定華王之優劣。
華歆・王朗、倶(とも)に船に乗り難を避く。
一人依附せんと欲するもの有り。歆輒(すなわ)ち之を難(はば)む。
朗曰く、
「幸いに尚寛し、何為(なんす)れぞ可ならざらん」と。
後、賊追いて至るに、王携えし所の人を捨てんと欲す。歆曰く
「本(もと)疑(ためら)ひし所以(ゆえん)は、正に此れが為のみ。既已(すで)に其の自託を納(い)る、寧(な)んぞ急を以(も)って相棄つべけんや」と。
遂に携拯(けいじょう)すること初めの如し。
世此(こ)れをもって華・王の優劣を定む。
華歆と王朗は、一緒に船に乗って災難から逃れた。
その途中で1人、船に乗せてほしいという者がいた。しかし華歆は、これを断った。
王朗が言うことには、
「幸いに、船にはまだスペースがあるのだから、どうして乗せることができないといえるだろうか。」(と言ってその男を乗せた)
(しばらくして)後ろから追ってがやってきたので、王朗は、(先ほど乗せた)一緒にいる男を見捨てようと考えた。しかしそこで華歆が言うには、
「私が最初からこの男の乗船をためらった理由は、まさにここにある。すでに頼みを引き受けた以上は、事態が急転したからといってどうして見捨てていけるだろうか、いやいけない。」
そして当初の通り、男を乗せたまま追っ手から逃げ切った。
世論は、これをもって華歆と王朗のどちらが優れているかを決めた。
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