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杜甫『登岳陽楼(岳陽楼に登る)』書き下し文・わかりやすい現代語訳(口語訳)と解説(対句・押韻など) |
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著作名:
走るメロス
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このテキストでは、中国の詩人杜甫が詠んだ句「登岳陽楼」(岳陽楼に登る)の原文(白文)、書き下し文、現代語訳を記しています。読み方は「がくようろうにのぼる」です。
この句は、杜甫が晩年に念願であった洞庭湖を訪れたときに詠まれたものです。家族や友人から便りが全くこなくなった、故郷に帰りたいのだがその途中の関山ではまだ内乱が続いており帰ることがでずに涙が出てくる、という記述に杜甫の孤独さが現れています。
左から右に読んでください
昔 聞 洞 庭 水
今 上 岳 陽 楼
呉 楚 東 南 坼
乾 坤 日 夜 浮
親 朋 無 一 字
老 病 有 孤 舟
戎 馬 関 山 北
憑 軒 涕 泗 流
昔聞く 洞庭の水
今上る 岳陽楼
呉楚 東南に坼(さ)け
乾坤(けんこん) 日夜浮かぶ
親朋(しんほう) 一字無く
老病 孤舟(こしゅう)有り
戎馬(じゅうば) 関山の北
軒(けん)に憑(よ)って涕泗(ていし)流る
昔から、洞庭湖の水の美しさを耳にしてきたが
(願いがかなって)今まさに(湖を見渡せる)岳陽楼に登っている。
呉の国と楚の国は、この湖によって東と南に隔てられ
天と地が、水面に、日夜を問わず浮かんでいる。
親戚、友人からは一通の手紙も無く
年老いて病である私には、1そうの小船があるだけである。
関山の北では、戦いが続いているが
軒に寄りかかって故郷を思うと、涙が流れてくるばかりだ
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