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徒然草『城陸奥守泰盛は』 わかりやすい現代語訳(口語訳)と解説 |
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著作名:
走るメロス
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このテキストでは、兼好法師が書いた徒然草に収録されている「陸奥守泰盛は」(城陸奥守泰盛は、双なき馬乗りなりけり〜)の現代語訳・口語訳とその解説をしています。
城陸奥守泰盛は、双なき馬乗りなりけり。馬を引き出させけるに、足を揃へて閾をゆらりと越ゆるを見ては、
「これは勇める馬なり。」
とて、鞍を置き換へさせけり。また、足を伸べて閾に蹴当てぬれば、
「これは鈍くして、過ちあるべし。」
とて、乗らざりけり。 道を知らざらん人、かばかり恐れなんや。
城陸奥守泰盛は、比類するものがないくらいに素晴らしい馬乗りでした。馬を引き出させたときに、(馬が)足をそろえて敷居をひらりと越えるのを見ては、
「これは激しく興奮している馬だ。」
といって、鞍を(別の馬に)付け替えさせました。また、(馬が敷居を越える時に)足を伸ばして敷居にぶつける(馬を見る)と、
「これは鈍感で、間違いがあるに違いない。」
と言って、(その馬には)乗りませんでした。その道を知らない人は、これほど懸念するでしょうか。いやしないでしょう。
※品詞分解:『城陸奥守泰盛は』の品詞分解
城陸奥守泰盛 | 「安達泰盛」という鎌倉時代の武将。馬の名手として知られる |
や | 「疑問」や「反語」を表す助詞 |
徒然草は兼好法師(卜部兼好・吉田兼好)によって鎌倉時代に書かれた随筆で、清少納言の『枕草子』、鴨長明の『方丈記』とあわせて三大随筆と言われています。
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