|
|
|
更新日時:
|
|
![]() |
アラビア数字とは わかりやすい世界史用語1287 |
著作名:
ピアソラ
578 views |
アラビア数字とは
アラビア数字は、日常的に使われる0から9の10個の数字から成る数体系であり、その起源は古代インドにさかのぼります。この体系は6世紀から7世紀にかけてインドで発展し、その後、アラブ地域を経てヨーロッパに伝わりました。
起源と初期の発展
アラビア数字はインドのブラフミ数字体系から派生したものであり、最初に使われたのは紀元前4世紀頃とされています。ブラフミ数字は、後に「ヒンドゥー・アラビア数字」として知られる数体系の基礎を成しました。この体系では、位置記数法が導入され、各桁の値がその位置によって決まるという画期的な概念が生まれました。
イスラーム世界への伝播
825年頃、ペルシャの数学者アル・フワーリズミーが著した『ヒンドゥー数字について』という書籍が、インドの数体系をイスラーム世界に紹介しました。この著作は、数体系の標準化と普及に大いに貢献しました。アル・フワーリズミーはまた、ゼロ(0)の概念の重要性を強調し、その利用法を広めました。
ヨーロッパへの導入
アラビア数字がヨーロッパに伝わったのは10世紀頃であり、特にイタリアの数学者フィボナッチが1202年に書いた『算盤の書』がその普及に寄与しました。この書物では、ヒンドゥー・アラビア数字の利点が強調され、商業や科学計算での利用が促進されました。フィボナッチは北アフリカで目にしたこれらの数字を紹介し、その効率性から急速に受け入れられるようになりました。
中世ヨーロッパでの普及
アラビア数字は15世紀までには広く受け入れられ、特に商業や科学の分野で重宝されました。ローマ数字と比べて計算が容易であったため、多くの学者や商人がこの新しい数体系を採用しました。特に天文学や会計などの分野では、その便利さから急速に普及しました。
近代以降の影響
アラビア数字は18世紀から19世紀にかけてさらに普及し、現在では世界中で標準的な数体系として用いられています。コンピュータプログラミングや金融計算など、さまざまな分野で不可欠な存在となっています。また、この数体系は文化や言語を越えて広まり、多くの国で公式な数体系として採用されています。
現代社会への影響
現在、アラビア数字は数学教育や日常生活において不可欠な要素となっています。そのシンプルさと効率性から、多くの国々で公式な数体系として受け入れられ、国際的な取引や科学研究にも広く利用されています。さらに、デジタル技術の進展に伴い、この数体系はコンピュータプログラムやデータ処理において重要な役割を果たしています。
このように、アラビア数字は古代インドに起源を持ち、中東を経てヨーロッパに広がったのです。
このテキストを評価してください。
役に立った
|
う~ん・・・
|
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。 |
|
アラビア語とは わかりやすい世界史用語1286
>
ゼロの概念とは わかりやすい世界史用語1288
>
ワジール(ワズィール)とは わかりやすい世界史用語1282
>
イスラーム教とは わかりやすい世界史用語1234
>
ハールーン=アッラシード わかりやすい世界史用語1283
>
ウラマーとは わかりやすい世界史用語1281
>
ウマイヤ朝とは わかりやすい世界史用語1261
>
最近見たテキスト
アラビア数字とは わかりやすい世界史用語1287
10分前以内
|
>
|
世界史
- 先史時代
- 先史時代
- 西アジア・地中海世界の形成
- 古代オリエント世界
- ギリシア世界
- ヘレニズム世界
- ローマ帝国
- キリスト教の成立と発展
- アジア・アメリカの古代文明
- イラン文明
- インドの古代文明
- 東南アジアの諸文明
- 中国の古典文明(殷・周の成立から秦・漢帝国)
- 古代の南北アメリカ文明
- 東アジア世界の形成と発展
- 北方民族の活動と中国の分裂(魏晋南北朝時代)
- 東アジア文化圏の形成(隋・唐帝国と諸地域)
- 東アジア諸地域の自立化(東アジア、契丹・女真、宋の興亡)
- 内陸アジア世界の形成
- 遊牧民とオアシス民の活動
- トルコ化とイスラーム化の進展
- モンゴル民族の発展
- イスラーム世界の形成と拡大
- イスラーム帝国の成立
- イスラーム世界の発展
- インド・東南アジア・アフリカのイスラーム化
- イスラーム文明の発展
- ヨーロッパ世界の形成と変動
- 西ヨーロッパ世界の成立
- 東ヨーロッパ世界の成立
- 西ヨーロッパ中世世界の変容
- 西ヨーロッパの中世文化
- 諸地域世界の交流
- 陸と海のネットワーク
- 海の道の発展
- アジア諸地域世界の繁栄と成熟
- 東アジア・東南アジア世界の動向(明朝と諸地域)
- 清代の中国と隣接諸地域(清朝と諸地域)
- トルコ・イラン世界の展開
- ムガル帝国の興隆と衰退
- ヨーロッパの拡大と大西洋世界
- 大航海時代
- ルネサンス
- 宗教改革
- 主権国家体制の成立
- 重商主義と啓蒙専制主義
- ヨーロッパ諸国の海外進出
- 17~18世紀のヨーロッパ文化
- ヨーロッパ・アメリカの変革と国民形成
- イギリス革命
- 産業革命
- アメリカ独立革命
- フランス革命
- ウィーン体制
- ヨーロッパの再編(クリミア戦争以後の対立と再編)
- アメリカ合衆国の発展
- 19世紀欧米の文化
- 世界市場の形成とアジア諸国
- ヨーロッパ諸国の植民地化の動き
- オスマン帝国
- 清朝
- ムガル帝国
- 東南アジアの植民地化
- 東アジアの対応
- 帝国主義と世界の変容
- 帝国主義と列強の展開
- 世界分割と列強対立
- アジア諸国の改革と民族運動(辛亥革命、インド、東南アジア、西アジアにおける民族運動)
- 二つの大戦と世界
- 第一次世界大戦とロシア革命
- ヴェルサイユ体制下の欧米諸国
- アジア・アフリカ民族主義の進展
- 世界恐慌とファシズム諸国の侵略
- 第二次世界大戦
- 米ソ冷戦と第三勢力
- 東西対立の始まりとアジア諸地域の自立
- 冷戦構造と日本・ヨーロッパの復興
- 第三世界の自立と危機
- 米・ソ両大国の動揺と国際経済の危機
- 冷戦の終結と地球社会の到来
- 冷戦の解消と世界の多極化
- 社会主義世界の解体と変容
- 第三世界の多元化と地域紛争
- 現代文明
- 国際対立と国際協調
- 国際対立と国際協調
- 科学技術の発達と現代文明
- 科学技術の発展と現代文明
- これからの世界と日本
- これからの世界と日本
- その他
- その他