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古文単語「なだらかなり」の意味・解説【形容動詞ナリ活用】
著作名: 走るメロス
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なだらかなり

このテキストでは、ナリ活用の形容動詞「なだらかなり」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

形容動詞・ナリ活用

未然形なだらかなら
連用形なだらかなりなだらかに
終止形なだらかなり
連体形なだらかなる
已然形なだらかなれ
命令形なだらかなれ


意味1

滑らかである、角がたっていない

[出典]:宇津保物語
なだらかなる石...」

[訳]角がたっていない石...


意味2

(性格や心が)
穏やかだ、温和である

[出典]:桐壷 源氏物語
「 様、容貌などのめでたかりしこと、心ばせのなだらかにめやすく、憎みがたかりしことなど、今ぞ思し出づる。」

[訳]:姿態や容貌などが素晴しかったこと、気立てが穏やかで感じがよく、憎むにも憎めない人であったことなどを、今となってお思い出しになる。




意味3

平穏である、無事である

[出典]:若菜上 源氏物語
「片去り憚るさまにて過ぐしたまへばこそ、事なくなだらかにもあれ...」

[訳]:遠慮し気がねする様子でお過ごしになっているからこそ、何ごともなく平穏であるのに...


意味4

体裁がよい、無難である、程よい

[出典]ねずみの婿とり 沙石集
「娘をもちて候ふ。みめかたちなだらかに候ふ。まゐらせん。」

[訳]:(私は)娘を持っております。容姿は程よくおります。献上いたしましょう。




意味5

(言葉や文字が)
すらすらとしている、流暢だ

[出典]:時平 大鏡
「歌や詩などをいとなだらかに...」

[訳]:和歌や漢詩などをたいへん流暢に...


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