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古文単語「ひきはなつ/引き放つ」の意味・解説【タ行四段活用】
著作名: 走るメロス
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ひきはなつ/引き放つ

このテキストでは、タ行四段活用の動詞「ひきはなつ/引き放つ」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

タ行四段活用

未然形ひきはなた
連用形ひきはなち
終止形ひきはなつ
連体形ひきはなつ
已然形ひきはなて
命令形ひきはなて


意味1:他動詞

弓を引いて矢を放つ

[出典]:万葉集
引き放つ矢のしげけく...」

[訳]:弓を引いて放つ矢の多いことは...


意味2:他動詞

引っ張って離す

[出典]大江山の歌 十訓抄
「...とばかり言ひて、返歌にも及ばず、袖を引き放ちて逃げられけり。」

[訳]:...とだけ言って、返歌もできずに、袖を引っ張って離してお逃げになりました。




意味3:他動詞

間隔を置く、文字を一字ずつ離して書く

[出典]:早蕨 源氏物語
「手はいとあしうて、歌は、わざとがましく引き放ちてぞ書きたる」

[訳]:(阿闍梨の)文字はたいそう下手で、和歌は、わざとらしく文字を一文字ずつ離して書いてある。


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