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古文単語「くゆる/燻る/薫る」の意味・解説【ラ行四段活用】
著作名: 走るメロス
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「くゆる/燻る/薫る」の意味・活用・使用例【ラ行四段活用】

このテキストでは、ラ行四段活用の動詞「くゆる/燻る/薫る」の意味、活用、解説とその使用例を記しています。

ラ行四段活用

未然形くゆら
連用形くゆり
終止形くゆる
連体形くゆる
已然形くゆれ
命令形くゆれ


意味1:自動詞

(煙やにおいが)
立ち上がる、くすぶる

[出典]絵仏師良秀 宇治拾遺物語
「けぶり・炎くゆりけるまで、おほかた、向かひのつらに立ちてながめければ...」

[訳]:煙や火が立ち上ったときまで、総じて、家の向かいに立って(その様子を)眺めていたので...


意味2:自動詞

恋い慕う、思い悩む

[出典]:大和物語
「人知れぬ心のうちにもゆる火は煙もたたでくゆりこそすれ」

[訳]:人に知られないように心の中で(あなたを恋い慕い)燃える火は、煙は立たずに心の中でくすぶり、悩み後悔しているところです。

※「くゆる」は「燻ゆ」と「悔ゆ」がかかる掛詞として訳している。


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