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ヨーロッパ諸国の海外進出(ヨーロッパ各国のアジア・新大陸植民地など) 受験対策問題 62 |
著作名:
レキシントン
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ヨーロッパ諸国の海外進出で押さえておきたいポイント
※赤字部分が問題に出そうな部分です。赤色の暗記シートなどで隠して見てください。
アジア市場への進出
・ヨーロッパ人の来航以前から、アジアには広大な市場が成立していた。新航路の発見とともに、ヨーロッパが武力によってアジアの拠点を占領するようになっていった。ポルトガルはアジア進出の拠点として、アルメイダの後任となったアルブケルケにより、1510年にインドのゴア、1505年にセイロン島(スリランカ)、1511年にマラッカを占領し、モルッカ(香辛)諸島の貿易を独占した。
・ポルトガルのアジア進出は更に続き、1517年に明の広州・マカオ、1543年に日本の種子島、1550年に平戸に来航し、その後長崎が外国貿易の拠点に代わった。
・1517年以降、スペインも本格的に進出し、マニラを拠点にフィリピンを経営した。また、独立を果たしたオランダも積極的にアジアへ進出し、1602年にオランダ東インド会社の設立後ジャワを拠点とし、バンテン王国やマタラム王国などと交易し栄え、現在のインドネシア一帯にオランダ領東インドを形成した。
・1623年には、モルッカ諸島の基地アンボイナで、オランダ人がイギリス人商館員を虐殺したアンボイナ事件が発生し、以後イギリスはモルッカ諸島から撤退し、インド経営に乗り出した。
・イギリスは、1600年にイギリス東インド会社を設立し、インドのマドラス・ゴア・カルカッタの三大拠点を制圧し、インドの植民地化を進めた。
・フランスは、1664年にコルベールの主導のもと、東インド会社を再建し、インドのポンディシェリ・シャンデルナゴルを獲得し、総督デュプレクスが支配した。
・フランスとイギリスは、インド支配をめぐってカーナティック戦争やプラッシーの戦いなどを起こした。1757年のプラッシーの戦いでクライヴ率いるイギリスが圧勝し、以後フランスはインドから撤退した。
新大陸の植民地
・オランダは東インド会社が制圧したケープ植民地や、西インド会社が占領したニューネザーランド(ニューネーデルラント)やその中心都市ニューアムステルダムを領有した。1664年にイギリス領となったニューアムステルダムは、その後ニューヨークと改名された。
・イギリスは、エリザベス1世時代に、寵臣ローリーがヴァージニアを建設したが失敗した。その後ジェームズ1世時代の1607年にジェームズタウン(ヴァージニア植民地)が建設され、イギリス初の植民地となった。
・1620年には清教徒のピルグリム=ファーザーズが新大陸に到着、ニューイングランドを建設し、アメリカ合衆国の基礎を築いた。
・イギリスが航海法を発布し、貿易の独占を狙うと、これに反発したオランダとの間にイギリス=オランダ戦争(1652〜1674)がおこった。この戦争にイギリスが大勝し、以後新大陸のオランダ領は、ほとんどイギリス領となった。
・フランスは、1608年に探検家シャンプランがケベックを建設し、その後1682年に探検家ラ=サールにより、ルイ14世にちなんでルイジアナが建設された。
・西インド諸島では、イギリスがジャマイカを、フランスがハイチをそれぞれ領有した。
第2次英仏百年戦争
・植民地をめぐるイギリスとフランスの戦いは続き、ウィリアム王戦争からナポレオン戦争まで第2次英仏百年戦争(英仏植民地戦争)と呼ばれた。
ヨーロッパ | 植民地 |
スペイン継承戦争 | アン女王戦争 |
オーストリア継承戦争 | ジョージ王戦争 |
七年戦争 | フレンチ=インディアン戦争 |
・スペイン継承戦争は1713年のユトレヒト条約で講和が成立し、ハドソン湾地方・アカディア・ニューファンドランドがフランスからイギリスへ、ジブラルタル・ミノルカ島がスペインからイギリスへ割譲された。また、この条約以降、奴隷供給契約のアシエントがフランスからイギリスへ移り、イギリスが巨利を得ることとなった。
・七年戦争とフレンチ=インディアン戦争は1763年のパリ条約で講和が成立し、カナダ・ミシシッピ川以東ルイジアナがフランスからイギリスへ、ミシシッピ川以西ルイジアナがフランスよりスペインへ、フロリダがスペインからイギリスへ、西インド諸島ドミニカがフランスよりイギリスへ割譲された。
三角貿易の成立
・17世紀以降、ヨーロッパの武器・雑貨を西アフリカで奴隷に交換し、奴隷を西インド諸島で砂糖などと交換する大西洋三角貿易が成立した。
・世界各地の植民地では、砂糖・タバコ・綿花などのプランテーションが盛んとなり、黒人奴隷が中間航路により運ばれ、リヴァプールなどのイギリスの港湾都市が発達した。
・アフリカでは、ソンガイ王国・ベニン王国・ダホメ王国・アシャンティ王国などが栄え、奴隷供給地となっていった。
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