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[公式]余弦定理とその証明"∠Aが鈍角の場合" |
著作名:
ふぇるまー
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余弦定理の証明
余弦定理を証明するためには、△ABCにおいて次の3パターンを考える必要があります。
・∠Aと∠Bが鋭角の場合
・∠Aが鈍角の場合
・∠Bが鈍角の場合
ここでは、∠Aが鈍角の場合についての証明を行います。
("∠Aと∠Bが鋭角の場合"、"∠Bが鈍角の場合")
∠Aが鈍角の場合
∠Aが鈍角な三角形を図示するとこのようになります。
この三角形で余弦定理を証明するために、次のように△ABCを座標上で考えるとします。
AとBの座標はそれぞれ"A(0,0)、B(c,0)"とわかりますが、Cの座標がぱっと見ではわからないので、まずはcの座標を求めるとします。
点Cからx軸に向かって垂線をおろし、x軸との交点をHとします。
このとき△ACHでサインとコサインを考えると
整理すると
CH=sin ∠CAH・AC=b sin ∠CAH
∠CAH=180°−∠Aより
CH=b sin ∠CAH=b sin(180°−∠A)=b sin A
整理すると
AH=cos ∠CAH・AC=b cos∠CAH
∠CAH=180°−∠Aより
AH=b cos∠CAH=b cos(180°−∠A)=−b cosA
Hのx座標はマイナスですが、AHの長さは正なので、"−b cosA>0"つまり"b cosA<0"となります。わかりにくいですがおさえておきましょう。
以上から、点Cの座標はC(b cosA,b sinA)であることがわかりました。
次に、△BCHに三平方の定理を適応します。
BC²=CH²+BH²
・"BC=a"
・CHはCのy座標に等しいので、"CH=b sinA"
・BH=BA+AHより、"BH=c−b cosA"
a²=(b sinA)²+(c−b cosA)²
a²=b² sin²A+c²−2bc cosA+b² cosA²
a²=b²(sin²A+cosA²)+c²−2bc cosA
このとき、三角比の公式より
"sin²A+cosA²=1"なので
a²=b²(sin²A+cosA²)+c²−2bc cosA
a²=b²+c²−2bc cosA
∠Bと∠Cにおいても同様にして公式を導くことができます。
以上から、∠Aが鈍角の場合に余弦定理が成り立つことが証明されました。
次のテキストでは、∠Bが鈍角の場合の証明をしていきます。
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