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青年期の特徴とは 4 <マズローの欲求段階説と防衛機制> |
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著作名:
John Smith
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欲求と一口に言っても、様々なタイプのものがあります。
人には、食欲、睡眠欲、性欲など、生理的欲求を主とする一次的欲求と、愛情や名誉などの社会的欲求や、自己実現などの精神的欲求を主とする二次的欲求の2つがあります。
アメリカの心理学者マズローは、人間の欲求には段階があるという説を唱えました。
彼によると、人間には5つの欲求があり、生理的欲求をベースとして、徐々に高次元の欲求が現れるとしました。
生命維持のための食事・睡眠・排泄等の本能的欲求のことです。
身体的、経済的な安全を求める欲求です。
社会において、他者に受け入れられている、どこかに所属していたいという欲求です。
集団内において、自分が他人から高く評価され、尊重されたいという欲求です。
ほか4つの欲求を全て満たした場合に、生じるもので、自分の能力を最大限に発揮し、自己実現を図りたいとする欲求です。
欲求はいつも満たされるわけではありません。
欲求が満たされない時、人は欲求不満(フラストレーション)や、葛藤(コンフリクト)に悩まされます。
このような状況を、人は無意識の内に心理的解決によって克服しようとするのです。
この心理的解決を、オーストリアの精神分析学者フロイトは、防衛機制と呼びました。
(フロイト)
防衛機制はいくつかのパターンがあります。
種類 | 内容 |
抑圧 | 不満の原因を忘れようとする |
合理化 | 自分の行動の正当性を証明しようとする |
同一視 | 自分を地位の高い人間と同一に見る |
投射 | 自らの劣る部分を他人のせいにする |
反動形成 | 現実とは逆の行動や態度をとる |
逃避 | 想像や空想の世界へ逃げる |
退行 | 幼児期のような態度をする |
置き換え(代償) | 代わりのもので不満を解決しようとする |
置き換え(昇華) | 不満を別の活動に向け、結果を出す |
このような防衛機制は、人間の心理が自分を守るために必要不可欠なものです。
この仕組みによって、人間は挫折や困難な状況を乗り越えていきます。
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