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青年期の特徴とは |
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著作名:
John Smith
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青年期は、人間が心身ともに子供から大人に変わっていく時期を指します。
胎児の頃から、男性、女性それぞれの生殖器を備えて誕生することを第一次性徴といいますが、その後ホルモンの分泌などが原因で、身体面で男性らしさ、女性らしさが現れてきます。
これを第二次性徴といいます。
青年期のはじまりは、この第二次性徴の時期と重なり、身体的変化の他に、心理的変化も現れてきます。
第二次性徴が現れると、男女共にそれまで経験したことのない大きな変化に戸惑い、さまざまな精神の動揺がでてくるのです。
青年期は、各時代の人々によって、さまざまな捉え方があります。
18世紀末に、ドイツの詩人ゲーテが中心になって起こしたロマン主義的文学運動がもととなり、青年期を理性で抑制できない激情の時期であると定義しました。
身体的な離乳が幼児期に起こるのに対し、青年期の独立心の芽生えを心理的離乳と表現しています。
フランスの哲学者ルソー(1712~1778)が、著書エミールの中で述べた言葉にのっとったものです。
「私たちは、いわば、二回この世に生まれる。一回目は存在するために。二回目は生きるために。」「暴風雨に先立って、はやくから海が荒れさわぐように、この危険な変化は、あらわれはじめた情念のつぶやきによって予告される。にぶい音をたてて発酵しているものが危険の近づきつつあることを警告する。気分の変化、たびたびの興奮、絶え間ない精神の動揺が子どもをほとんど手に負えなくする。まえには素直に従っていた人の声も子どもには聞こえなくなる。それは熱病にかかったライオンのようなものだ。子どもは指導者を認めず、指導されることを欲しなくなる。これが私の話した第二の誕生である。ここで人間はほんとうに人生に生まれてきて、人間的何ひとつかれにとって無縁のものではなくなる。」(ルソー「エミール」第4編)
第一の誕生で母親が産みの苦しみを経験し、第二の誕生で青年期の人間が新しい人生を踏み出す精神的苦悩を本人自ら味わうと述べています。
ドイツの心理学者レヴィン(1890~1947)が唱えた言葉です。
マージナルと言うのは境界線のことです。
青年期は、子どもから大人への過渡期ですが、このとき人間はもはや子どもでもなく、かといって大人でもない不安定な状況であるとし、レヴィンは青年期を、2つ以上の集団に属しているにもかかわらず、どちらからも疎外された状態としてマージナル=マンと表現したのです。
青年期は、精神的にさまざまな不安や苦悩を抱える時期ですが、幼年期には存在しない自意識を持つようになります。
青年期の人間は、他者を意識する中で自分自身を確認し、自意識を確立していき、時に過剰な自意識を生む場合があります。
この他者との関わりの中で、「こうあるべき」という、さまざまな理想像を作り上げますが、これは現実とかけ離れているため、次第に批判に変わっていきます。
批判は現実社会だけでなく、自己にも向けられ、自己批判は、自分の存在を全面的に否定するものにもなりえます。
自己の全面否定は次第に劣等感を生みますが、青年期の人間は、理想主義と劣等感を相互に感じつつ、「あるべき自己の姿」を探していくのです。
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