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論語 切磋琢磨『子貢曰、貧而無諂(貧しくして諂うことなく)』解説・書き下し文・口語訳 |
著作名:
春樹
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中国の思想家孔子が述べたものを弟子たちがまとめたもの、それが論語です。ここでは、論語の第1章「学而第一」の第15、「貧しくして諂うことなく」の解説をしています。この部分は。切磋琢磨という言葉のもとになった箇所です。
孔子が弟子の子貢と問答をしているシーンです。
子貢は孔子に質問をしました。
孔子は答えます。
子貢はさらに質問します。
孔子は答えます。
置き字の1つ。読まずに、「~て」や「~だけれども」のように接続を表します。
やっかいなのは、順接と逆接、どちらの場合でも使われるという点です。見分け方は、文脈から判断するしかありません。
再読文字の1つ。「未(いま)だ~ず」と読みます。 「未」を「いまだ」と「ず」と違った読み方で2回読んでいますね。 意味は現代語と同じで、「まだ~していない」と訳します。ここでは「未若」で「いまだ~しかず」となっていますね。
この詩から切磋琢磨という言葉が生まれました。本来は装飾品を作るときの
切・・・材料を切り出す
磋・・・切り出した材料を磨き上げる
琢・・・石を加工する
磨・・・加工した石を磨き上げる
ことを指し、何事においても、自分をよりいっそう磨き上げることを指す言葉となりました。
子貢のこと。
孔子が弟子の子貢と問答をしているシーンです。
白文
子貢曰、貧而無諂、富而無驕、何如。
子曰、可也。未若貧而樂、富而好禮者也。
子貢曰、詩云、如切如磋、如琢如磨、其斯之謂與。
子曰、賜也、始可與言詩已矣、告諸往而知來者也。
子曰、可也。未若貧而樂、富而好禮者也。
子貢曰、詩云、如切如磋、如琢如磨、其斯之謂與。
子曰、賜也、始可與言詩已矣、告諸往而知來者也。
書き下し文
子貢曰く、
『貧しくして諂う(へつらう)ことなく、富みて驕(おご)ることなきは何如。』
子曰く、
『可なり。未だ貧しくして道を楽しみ、富みて礼を好むものに若(し)かざるなり。』
子貢曰く、
『詩に云う。「切するが如く、磋するが如く、琢するが如く、磨するが如し」と。それ斯れを謂うか。』
子曰く、
『賜や、始めて与に(ともに)詩を言うべきなり。諸(これ)に往(おう)を告げて来を知るものなり。』
『貧しくして諂う(へつらう)ことなく、富みて驕(おご)ることなきは何如。』
子曰く、
『可なり。未だ貧しくして道を楽しみ、富みて礼を好むものに若(し)かざるなり。』
子貢曰く、
『詩に云う。「切するが如く、磋するが如く、琢するが如く、磨するが如し」と。それ斯れを謂うか。』
子曰く、
『賜や、始めて与に(ともに)詩を言うべきなり。諸(これ)に往(おう)を告げて来を知るものなり。』
現代語訳
子貢は孔子に質問をしました。
「貧しくてもへつらうことがなく、豊になってもおごることがないのはいかがでしょうか?」
孔子は答えます。
「良いと思う。しかし、貧しくても学問を好み、豊でも礼を全うする人には及ばないと思うよ。』
子貢はさらに質問します。
「詩経に、『切するが如く、磋するが如く、琢するが如く、磨するが如し』と書いているのは、まさにこのことを言っているのでしょうか?」
孔子は答えます。
「子貢よ、それでこそ詩について一緒に語り合えるというものだよ。お前は一を聞いて十を理解する男だなぁ。(だから語り合える)」
■而
置き字の1つ。読まずに、「~て」や「~だけれども」のように接続を表します。
やっかいなのは、順接と逆接、どちらの場合でも使われるという点です。見分け方は、文脈から判断するしかありません。
■未
再読文字の1つ。「未(いま)だ~ず」と読みます。 「未」を「いまだ」と「ず」と違った読み方で2回読んでいますね。 意味は現代語と同じで、「まだ~していない」と訳します。ここでは「未若」で「いまだ~しかず」となっていますね。
■切磋琢磨
この詩から切磋琢磨という言葉が生まれました。本来は装飾品を作るときの
切・・・材料を切り出す
磋・・・切り出した材料を磨き上げる
琢・・・石を加工する
磨・・・加工した石を磨き上げる
ことを指し、何事においても、自分をよりいっそう磨き上げることを指す言葉となりました。
■賜
子貢のこと。
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