更新日時:
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ローマ帝国の主要な皇帝たち ~時代背景とその業績~ |
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著作名:
レキシントン
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ローマ帝国は、長い間、高度な文明を築いた国家として存在していました。
このテキストでは、そのローマ帝国に君臨した主要な皇帝たちを、整理してみます。
・カエサルの養子で、カエサル亡き後アントニウス、レピドゥスとともに第二回三頭政治を行う。
・前31年にアントニウス・クレオパトラ率いるエジプト軍をアクティウムの海戦で粉砕し、エジプトのプトレマイオス朝を滅亡させる。その後、エジプトを併合し、全地中海をローマの領土にする。
(アクティウムの海戦)
・前27年には、その功績を認められ元老院からアウグストゥス(尊厳者)の尊称をうける。オクタヴィアヌスは共和制の形式を尊重する姿勢をとったため、自分は第一の市民という意味のプリンケプスを自称した。しかし、実際には様々な要職の実権を握ったことで、事実上の帝政のはじまり、初代ローマ帝国皇帝となった。
・アウグストゥスから、五賢帝の時代までの200年間をパックス=ロマーナ(「ローマの平和」)という。
・ストア派哲学者セネカに学び、当初は善政を行う。しかしその後セネカに自殺を強要し、死に至らしめた。
・64年にローマで大火が起こった際に、キリスト教徒にその責任を負わせる。キリスト教徒迫害のはじまり。キリストの使徒ペテロやパウロはこの時に殉教したと伝えられる。
・五賢帝の最初の皇帝。
・治世が短く、養子トラヤヌスに全権をゆずる。
・五賢帝の一人。スペイン出身で、当時ローマ帝国初の属州出身の皇帝。
・ダキア(ルーマニア)を平定し属州とし、東のパルティアを破り、一時メソポタミアを征服し、ローマ帝国の最大版図を実現。
・五賢帝の一人。拡大する帝国の周辺防備を固めるために、ブリタニア(イギリス)にハドリアヌスの長城を建設。
・内政や属州の発展にも務めた皇帝。
(ハドリアヌスの長城)
・五賢帝の一人。ローマ帝国の財政改革と、貧民救済事業に務めた。
・最後の五賢帝。学問を好み、哲人皇帝とも呼ばれ、ストア派の理念に基づく『自省録』という作品を残した。
・異民族の侵入から帝国を守るために、生涯の多くを陣中で過ごした。
・中国の『後漢書』に出てくる大秦王安敦はこのマルクス=アウレリウス=アントニヌスだと言われている。
・212年にアントニヌス勅令を出し、ローマ帝国の全自由民にローマ市民権を与えた。この時以降、ローマ人と外人の区別がなくなり、ローマは世界帝国になっていく。
・本名はアントニヌスだが、好んできていたガウン(カラカラ)が由来となり、カラカラ帝と呼ばれる。
・軍人皇帝時代の皇帝。
・ササン朝ペルシアとの戦争の際、エデッサの戦いに敗れ、ササン朝のシャープール1世の捕虜となる。
・最後の軍人皇帝。
・軍人皇帝時代のローマの混乱をおさめ、ドミナートゥス(専制君主制)を開始。
・首都をニコメディアに遷都。
・ローマの伝統的神々の信仰復活と皇帝崇拝を強化するため、キリスト教に対する最後の大迫害を実施。
・313年にミラノ勅令を発布し、キリスト教を公認。
・325年にはニケーア公会議を開き、アタナシウス派を正統教義に認定。異端となったアリウス派は追放され、以後ゲルマン民族に伝道される。
・330年には、帝国の首都をコンスタンティノープル(ビザンティウム)に遷都。
・帝国を再度統一して官僚制の整備やコロヌス(農奴的小作人)の移転を禁止し、職業や身分の固定化を実施。
・ソリドゥス金貨を鋳造し、商工業を発展させる。
・392年に、ローマ帝国で公認されたキリスト教を国教化。
・その後395年にローマ帝国を東西に分け、東ローマ帝国を長子アルカディウスに、西ローマ帝国を次子ホノリウスに譲る。
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