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ベンサムとミルの考えた幸福 |
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著作名:
zed
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ベンサムはイギリスの法律家です。
彼は幸福度を快楽計算によって量的に表し、「快楽-苦痛」の差を最大化することによって、個人の幸福度は最大になるという量的功利主義を考えました。
この幸福には、高尚な幸福や低俗な幸福といった質はありません。
一方でミルは、ベンサムの考えを継承しつつも、幸福には「質」が関わってくるという質的功利主義を唱えます。つまり快楽には質の高いものと質の低いもののように差があると考えたのですね。
ミルは人間には品位を保ちたいという本能が備わっていると考え、質の低い快楽で満足をするのではなく、人としてより高いところにある快楽を求めるべきであるとし、そのためには、自分だけの快楽を追求するのではなく、自ら他人や社会の幸福のために動くことでより質の高い幸福が得られると主張しました。
この考え方は、「自分が人からしてほしいと思うこと人にしてあげ、自分を愛するように隣人を愛してあげなさい」とするキリスト教の黄金律に通じるところがあり、ミルは、この黄金率にそって行動することがこそが幸福を最大化する理想であると考えました。
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