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『杜子春伝(其時日将暮〜)』書き下し文・現代語訳(口語訳)と解説
著作名: 走るメロス
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現代語訳(口語訳)

その時、今にも日が暮れようとしていました。
老人は(杜子春に会う度に着ていた)俗世間向けの服は着ていません。
(その姿は)なんと黄色い冠と袖のない赤いはおりを着た道士でした。
(老人は)白い石のような丸薬を三つと一杯の酒を持ってきて、杜子春に渡し、すばやくこれを飲ませました。
飲み終わると、(老人は)一枚の虎の皮を取り出して西の壁側に敷き、(杜子春をその上に)東側を向いて座らせました。
(そして杜子春に)戒めて言いました。
「くれぐれも言葉を発することのないように。
尊神・悪鬼・夜叉・猛獣・地獄、そしてそなたの親戚が吊るしあげられて苦しむ姿が現れたとしても、どれも現実ではない。
ただ動かずに言葉を発しないようにしなさい。
心を安らかにして恐れることのないようにするのがよい。
そうすれば苦しむことはない。
心を一つにして私の言ったことを考えていなさい。」


(老人は)言い終わると去っていきました。
杜子春が庭を見ると、そこにはただ大きい甕(かめ)があり、それは水でいっぱいに満たされているだけでした。

単語・文法解説

日将暮「将」は再読文字で、「まさに〜せんとす」と読み、「今まさに〜しようとしているところだ」と訳す
くれぐれも
当不動不語「当」は再読文字で、「まさに〜べし」と読み、「当然〜すべきだ」というニュアンスで訳す
宜安心莫懼「宜」は再読文字で、「よろしく〜すべし」と読み、「〜するのがよい」と訳す





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