|
|
|
|
|
更新日時:
|
|
![]() |
キエフ公国とは わかりやすい世界史用語1438 |
|
著作名:
ピアソラ
3,205 views |
|
キエフ公国とは
キエフ公国は、9世紀後半から13世紀半ばにかけて存在した東スラヴにおける最初の国家で、現代のロシア、ウクライナ、ベラルーシに大きな文化的・政治的影響を与えました。この国家の成立はノルマン人の一派であるヴァリャーグ人によるものであり、特にオレーグ賢公がその創設に重要な役割を果たしました。オレーグは879年頃にノヴゴロドの摂政となり、勢力を南方へ拡大。882年にはキエフを占領し、同地を首都とするキエフ大公国を築きました。オレーグの統治のもと、キエフ公国は様々なスラヴおよびフィン系の部族を統合し、ビザンツ帝国との交易路を確立して経済的な繁栄を遂げました。
キエフ公国の最盛期は、ウラジーミル1世(980年~1015年)とヤロスラフ賢公(1019年~1054年)の治世に訪れました。特にウラジーミル1世は、988年頃にビザンツからキリスト教を受け入れたことで知られています。このキリスト教化は、異なる民族を共通の宗教で結びつけ、ビザンツとの文化的交流を推進しました。これにより識字率の向上や建築の発展、法制度の整備が促進されました。
ヤロスラフ賢公は法制度の整備にも力を入れ、初めての成文法典「ルスカヤ・プラーヴダ」を導入しました。また、ヨーロッパ各国の王室との婚姻政策を通じて外交関係を強化し、キエフ公国の国際的な地位を向上させました。
しかし、1054年にヤロスラフが亡くなると、キエフ公国は後継者間の争いやペチェネグ族、さらにはポロヴェツ族などの遊牧民からの外圧によって分裂が始まりました。明確な継承ルールがない中で、公子たちの間での内紛が激化し、中央集権が徐々に弱体化していきました。
12世紀には、ヨーロッパの商業環境の変化やビザンツ帝国の影響力低下が原因で交易路が変わり、キエフ公国の衰退が進みました。そして、13世紀半ばのモンゴル帝国による侵攻が、この国家にとどめを刺しました。1240年にはバトゥ・ハーン率いるモンゴル軍によってキエフが陥落し、キエフ大公国は終焉を迎えました。この出来事をもって、多くの旧キエフ公国領がモンゴルの支配下に入り、「タタールのくびき」として知られる時代が始まりました。
キエフ公国は中世における重要な国家であり、東スラヴの文化と統治の基礎を築いた国家でした。その繁栄は、強力な指導者たちの下での統一、キリスト教化による文化の発展、広範な交易ネットワークに支えられていました。しかし、内紛と外敵の侵攻によって衰退し、最終的には各国へとつながる複数の公国に分裂していきました。
このテキストを評価してください。
|
役に立った
|
う~ん・・・
|
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。 |
|
ノヴゴロド国とは わかりやすい世界史用語1437
>
ロシアの起源とは わかりやすい世界史用語1439
>
ノルマンディー公国とは わかりやすい世界史用語1421
>
カール=マルテルとは わかりやすい世界史用語1368
>
破門とは わかりやすい世界史用語1597
>
民会《ゲルマン》とは わかりやすい世界史用語1330
>
トゥール・ポワティエ間の戦いとは わかりやすい世界史用語1366
>
最近見たテキスト
|
キエフ公国とは わかりやすい世界史用語1438
10分前以内
|
>
|
デイリーランキング
世界史
- 先史時代
- 先史時代
- 西アジア・地中海世界の形成
- 古代オリエント世界
- ギリシア世界
- ヘレニズム世界
- ローマ帝国
- キリスト教の成立と発展
- アジア・アメリカの古代文明
- イラン文明
- インドの古代文明
- 東南アジアの諸文明
- 中国の古典文明(殷・周の成立から秦・漢帝国)
- 古代の南北アメリカ文明
- 東アジア世界の形成と発展
- 北方民族の活動と中国の分裂(魏晋南北朝時代)
- 東アジア文化圏の形成(隋・唐帝国と諸地域)
- 東アジア諸地域の自立化(東アジア、契丹・女真、宋の興亡)
- 内陸アジア世界の形成
- 遊牧民とオアシス民の活動
- トルコ化とイスラーム化の進展
- モンゴル民族の発展
- イスラーム世界の形成と拡大
- イスラーム帝国の成立
- イスラーム世界の発展
- インド・東南アジア・アフリカのイスラーム化
- イスラーム文明の発展
- ヨーロッパ世界の形成と変動
- 西ヨーロッパ世界の成立
- 東ヨーロッパ世界の成立
- 西ヨーロッパ中世世界の変容
- 西ヨーロッパの中世文化
- 諸地域世界の交流
- 陸と海のネットワーク
- 海の道の発展
- アジア諸地域世界の繁栄と成熟
- 東アジア・東南アジア世界の動向(明朝と諸地域)
- 清代の中国と隣接諸地域(清朝と諸地域)
- トルコ・イラン世界の展開
- ムガル帝国の興隆と衰退
- ヨーロッパの拡大と大西洋世界
- 大航海時代
- ルネサンス
- 宗教改革
- 主権国家体制の成立
- 重商主義と啓蒙専制主義
- ヨーロッパ諸国の海外進出
- 17~18世紀のヨーロッパ文化
- ヨーロッパ・アメリカの変革と国民形成
- イギリス革命
- 産業革命
- アメリカ独立革命
- フランス革命
- ウィーン体制
- ヨーロッパの再編(クリミア戦争以後の対立と再編)
- アメリカ合衆国の発展
- 19世紀欧米の文化
- 世界市場の形成とアジア諸国
- ヨーロッパ諸国の植民地化の動き
- オスマン帝国
- 清朝
- ムガル帝国
- 東南アジアの植民地化
- 東アジアの対応
- 帝国主義と世界の変容
- 帝国主義と列強の展開
- 世界分割と列強対立
- アジア諸国の改革と民族運動(辛亥革命、インド、東南アジア、西アジアにおける民族運動)
- 二つの大戦と世界
- 第一次世界大戦とロシア革命
- ヴェルサイユ体制下の欧米諸国
- アジア・アフリカ民族主義の進展
- 世界恐慌とファシズム諸国の侵略
- 第二次世界大戦
- 米ソ冷戦と第三勢力
- 東西対立の始まりとアジア諸地域の自立
- 冷戦構造と日本・ヨーロッパの復興
- 第三世界の自立と危機
- 米・ソ両大国の動揺と国際経済の危機
- 冷戦の終結と地球社会の到来
- 冷戦の解消と世界の多極化
- 社会主義世界の解体と変容
- 第三世界の多元化と地域紛争
- 現代文明
- 国際対立と国際協調
- 国際対立と国際協調
- 科学技術の発達と現代文明
- 科学技術の発展と現代文明
- これからの世界と日本
- これからの世界と日本
- その他
- その他
























