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更新日時:
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ギリシア哲学 ① |
著作名:
John Smith
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ギリシア文明は、現代の私たちの社会に大きな影響を与えた文明と言えるでしょう。
このテキストでは、ギリシア文明からどのように哲学が生まれ、発展していったかを説明します。
ギリシア哲学とは何か
哲学の定義はさまざまですが、端的に言えば、人間として人生を有意義に送るために、よりよい生き方やあるべき姿とは何かということを考える学問です。
哲学は、2500年以上も昔、ギリシアの人々によって形作られました。
ここで少しギリシアについて説明しましょう。
ギリシアは、ヨーロッパの南東、バルカン半島南部に位置しています。古くより、バルカン半島の最南部のペロポネソス半島に加え、エーゲ海に点在する3,000近くの島々から成り立っていました。
ギリシア人たちは、バルカン半島北部から南下し、次第にポリスという共同体を作るようになりました。
ポリスは、各地域を代表する共同体としてギリシア各地に点在し、そこに住む人々を市民と言いました。
市民の生活は、ポリスの安全と平和の上に成り立っていたため、人々は戦時には勇敢に戦い、平時にはポリス内の調和や秩序を重んじる考え方を身につけるようになります。
ギリシア哲学の誕生
ギリシア哲学の根本にあったのは、ギリシア人が信仰していた神々の世界でした。
ギリシア人が共同体で生活する中で、次第にオリンポス12神という神々が信じられるようになります。オリンポス山という聖なる山に、主神ゼウスを中心として12人の神々が、世界を護っているというものです。
(オリンポス12神)
このギリシアの神々は、感情豊かで、人間的な性格だと信じられていました。
このような神話の世界を通じて、人間の生き方を文学で表現したのがホメロスです。
彼は『イリアス』と『オデュッセイア』という2つの叙事詩を著しました。これらはギリシア神話上のトロイア戦争の様子を描いていて、これを通じてホメロスは、神の定めた運命に従いながらも、主体的に生きる人間の姿を表現しました。
また、ヘシオドスは『神統記』を著し、ギリシアに伝わる天地創造の物語と、神々の系譜を伝えました。
このように、ギリシア世界最古の詩人達による著作は、その後ソフォクレスなどによってギリシア悲劇の題材とされ、ポリス社会の教養の基礎となると同時に、ギリシア人がどのように生きるべきかという指針を示すようになります。
ギリシア社会では、様々な行事や国政を動かす際に、自由な議論が活発に行われていました。
その議論を重ねていった結果、彼らは知的探究心にあふれるようになります。
こうして、次第に神話上の解釈だけたった状況から一歩踏み出し、ロゴスという人間の理性を中心に真理を探求するという学問精神が発達していったのです。
彼らの学問は、世界の事象を普遍的・客観的に見ることから始まりました。この態度をテオーリア(観想)といい、ここから真理を探す哲学の精神が生まれました。
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