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金属器時代とは 世界史用語62 |
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著作名:
ピアソラ
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金属器時代とは、人類が金属を利用して道具や武器を作り始めた時代のことです。金属器時代は地域によって始まりと終わりが異なりますが、一般的には石器時代と青銅器時代などの時代区分として用いられます。金属器時代はさらに細分化され、銅器時代、青銅器時代、鉄器時代などの段階に分けられます
銅器時代は、人類が銅を加工して道具や装飾品を作り始めた時代です。銅は比較的柔らかく、熱や打撃によって容易に形を変えることができる金属です。銅器時代の始まりは地域によって異なりますが、おおよそ紀元前5000年から紀元前3000年の間に各地で銅の使用が始まりました。銅器時代の最古の遺跡は、現在のイランやトルコ、イラクなどの西アジア地域に見られます。ここでは、銅と錫の合金である青銅の製造も早くから行われていました。青銅は銅よりも硬く、耐久性が高いため、武器や農具などに適していました。西アジアでは、紀元前3000年頃には都市文明が発展し、文字や法律、貿易などの文化的進歩が見られました。この地域はメソポタミアと呼ばれ、世界最古の文明の発祥地とされています。
銅器時代は、西アジアからヨーロッパやアフリカ、インド、中国などに広がりました。銅の採掘や加工には特殊な技術や知識が必要でしたが、銅の原産地と消費地との間には貿易網が形成され、銅や青銅の製品だけでなく、他の貴重な資源や文化も交流されました。例えば、紀元前2000年頃には、エジプトやクレタ島、ギリシャなどの地中海沿岸の文明が繁栄し、美術や建築、宗教などの発展に寄与しました。また、紀元前1500年頃には、インドや中国では、銅や青銅の製品を祭祀や儀礼に用いることが一般化し、王権や階級の象徴となりました。
青銅器時代は、紀元前1200年頃に西アジアや地中海地域で大規模な文明の崩壊が起こるまで続きました。この崩壊の原因は諸説ありますが、気候変動や地震、飢饉、社会的不安、遊牧民の侵入などが関係していると考えられています。この崩壊によって、青銅の供給が途絶え、鉄の使用が増えるきっかけとなりました。
鉄器時代は、人類が鉄を利用して道具や武器を作り始めた時代です。鉄は青銅よりも硬く、切れ味が良いため、青銅よりも更に武器や農具などに適していました。鉄は自然界に豊富に存在する金属ですが、鉄鉱石から鉄を取り出すには高温の炉と熟練した技術が必要でした。鉄器時代の始まりは地域によって異なりますが、おおよそ紀元前1200年から紀元前600年の間に各地で鉄の使用が始まりました。鉄器時代の最古の遺跡は、現在のトルコやイランなどの西アジア地域に見られます。ここでは、ヒッタイト帝国と呼ばれる強力な国家が鉄の製造法を発見し、鉄製の武器や鎧を用いて周辺の国々と戦争を繰り広げました。ヒッタイト帝国は紀元前1200年頃に滅亡しましたが、その後も西アジアではアッシリアやバビロニア、ペルシアなどの鉄器時代の文明が興亡を繰り返しました。
鉄器時代は、西アジアからヨーロッパやアフリカ、インド、中国などに広がりました。鉄の使用は、社会や文化に大きな影響を与えました。例えば、紀元前800年頃には、ギリシャでは鉄製の武器や防具を持った重装歩兵が登場し、市民の参政権や民主制の発展に寄与しました。また、中国では鉄製の農具や鋤が普及し、農業生産が増加し、人口や財富が増大しました。
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