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蜻蛉日記原文全集「今年は節きこしめすべしとて」 |
著作名:
古典愛好家
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蜻蛉日記
今年は節きこしめすべしとて
「今年は節きこしめすべし」
とて、いみじうさわぐ。いかで見むとおもふに、ところぞなき。
「見むとおもはば」
とあるを聞きはさめて、
「双六(すぐろく)うたん」
といへば、
「よかなり。物見つぐのひに」
とて、目うちぬ。よろこびてさるべきさまのことどもしつつ、宵の間しづまりたるに、硯ひきよせて、手ならひに
あやめぐさをひにしかずをかぞへつつ ひくや五月のせちにまたるる
とて、さしやりたれば、うちわらひて
かくれぬにおふるかずをばたれかしる あやめしらずもまたるなるかな
といひて、見せんの心ありければ、宮の御桟敷(さじき)のひとつづきにて二間ありけるをわけて、めでたうしつらひて見せつ。
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