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春秋戦国時代と諸子百家(儒家、孔子、論語、法家など) 受験対策問題 18
著作名: レキシントン
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春秋戦国時代と諸子百家で押さえておきたいポイント

※赤字部分が問題に出そうな部分です。赤色の暗記シートなどで隠して見てください。

春秋戦国時代とは

・春秋戦国時代とは、犬戎の攻撃を受けて東遷した時代以降、秦の統一までの時代のことをいう。

・紀元前771年、異民族の犬戎西周の都鎬京を攻略したことで、翌年紀元前770年、都を洛邑に遷都した。これを周の東遷という。以後西周東周と名前を変え、に滅ぼされるまで続いた。

春秋時代

周の東遷以降、周王室の権威は衰えていったが、各諸侯は周を尊重していた。各地の諸侯が実力をつけ、「尊王攘夷」名の下、中国の覇権を争った。その後が分裂して韓・魏・趙の三国に分裂するまでを春秋時代という。この時代の名前は、の年代記『春秋』に由来する。

・この時代、春秋の五覇という有力な諸侯が並立した。後世の文献によって人物が異なる。有名なのは、斉の桓公、晋の文公、楚の荘王、呉王の夫差、越王の勾践である。

国名君主
荘公(在位紀元前743年〜紀元前701年)
桓公(在位紀元前685年〜紀元前643年)
穆公(在位紀元前659年〜紀元前621年)
襄公(在位紀元前651年〜紀元前637年)
文公(在位紀元前636年〜紀元前628年)
襄公(在位紀元前628年〜紀元前621年)
景公(在位紀元前600年〜紀元前581年)
悼公(在位紀元前573年〜紀元前559年)
荘王(在位紀元前614年〜紀元前591年)
呉王闔閭(在位紀元前515年〜紀元前496年)
呉王夫差(在位紀元前496年〜紀元前473年)
越王勾践(在位紀元前496年〜紀元前465年)


戦国時代

・紀元前453年にが分裂し、韓・魏・趙の三国にわかれた。紀元前403年にそれぞれが周王によって諸侯に認められ、これ以降秦の統一までを戦国時代という。時代名は、『戦国策』に由来する。

・この時代には戦国の七雄という七国が覇権を争った。

(?〜紀元前206年)
(?〜紀元前223年)
(紀元前386年〜紀元前221年)
(紀元前1100年頃〜紀元前222年)
(紀元前403年〜紀元前228年)
(紀元前403年〜紀元前225年)
(紀元前403年〜紀元前230年)


・春秋戦国時代にかけて、社会は大きく変化し、鉄製農具を用いた牛耕農法貝貨青銅貨幣が用いられるようになった。

刀銭刀を模した貨幣。燕・斉で使われた。
布銭農具を模した貨幣。韓・魏・趙で使われた。
円銭円形の貨幣。斉・秦・魏で使われた。
蟻鼻銭貝貨を模した貨幣。で使われた。


諸子百家

・春秋時代末期から戦国時代にかけて、の都臨淄(りんし)を中心として社会の変化とともに乱世を生き抜くための新しい思想が生まれた。こうした思想家や学派を諸子百家という。

・諸子百家は、儒家、墨家、法家、名家、道家、縦横家、雑家、農家、陰陽家、小説家、兵家などに分類される。

儒家

・儒家は孔子(紀元前551頃〜紀元前479)が始めた学派で、道徳的な心情であるの完成をめざす「修身・斉家・治国・平天下」の教えを説いた。儒学の経典は四書五経で、四書の代表例『論語』や、五経の『春秋』や『書経』は後世に多大な影響を与えた。

・孔子の弟子は、性善説易姓革命をとなえた孟子(紀元前372頃〜紀元前289頃)性悪説をとなえた荀子(紀元前298〜紀元前235)などである。

墨家

・墨家は墨子(紀元前480〜紀元前390)が始めた学派で、兼愛・非攻・交利・尚賢などを説いた。

道家

・道家は老子(生没年不明)が始めた学派で、無為自然を説いた。弟子に荘子がいる。

法家

・法家は法による信賞必罰により人民を統治すべきという学派。斉の桓公に仕えた管中に仕えた申不害に仕えた商鞅・韓非始皇帝に仕えた李斯などが著名。

陰陽家

・天体の運行と人間生活の関係を説いた学派。鄒衍(すうえん)陰陽五行説を完成させた。

兵家

・兵法や戦術・戦略を説いた学派。春秋戦国時代の孫武と子孫で戦国時代の孫臏の二人を孫子といい、この二人が兵家の代表である。

名家

・名(言葉・概念)と実(形・本質)の関係を明らかにしようとした学派。公孫竜が代表的である。

農家

・農耕の重要性を説いた学派。戦国時代に許行がはじめたが、その死後衰退した。

縦横家

・外交政策を説いた学派。蘇秦張儀が代表的である。

詩や小説

・著名な詩人に屈原がおり、『楚辞』に作品が含まれる。その他に、最古の詩集である『詩経』や、縦横家の策を集めた『戦国策』が集録された。

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