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産業革命 2 ~産業革命における技術革新~ |
著作名:
エンリケ航海王子
82,353 views |
はじめに
このテキストでは、産業革命の技術革新の流れを見ていきましょう。
軽工業の技術革新
イギリスの産業革命は、綿織物の生産地だったマンチェスター周辺で始まりました。まず、織物の技術革新となったのが、技術者ジョン=ケイ(1704年~64年頃)が発明した飛び杼(とびひ)です。
飛び杼
飛び杼というのは、横糸を巻いた杼(ひ)を縦糸の間に自動的に動かす装置で、それまで二人一組で行なっていた織物の作業を、ひとりでも出来るようにしたもので、これによって生産性が大幅に向上しました。さらに、飛び杼の発明は能率の向上とともに、糸不足を招いたため、その上流工程の紡績で新しい発明が促されるようになりました。
(飛び杼)
ジェニー紡績機
次に登場するのがハーグリーヴスが発明したジェニー紡績機です。愛妻か愛娘の名前を冠したこの紡績機は、一人で80本の糸を紡ぐことが出来るようになり、これ以降、イギリス産業革命の技術革新が急速に進歩するようになります。
(ジェニー紡績機)
水力紡績機
1769年に特許を取ったのが、アークライトによる水力紡績機です。これはジェニー紡績を改良し、水力を動力としたものです。後に蒸気機関と融合し、水辺に近くという向上の立地条件を緩和して、急速に普及しました。
ミュール紡績機
1779年に技術者クロンプトンが開発したのがミュール紡績機です。ジェニー紡績機と水力紡績機の長所を取り入れた結果、インド産のキャラコにも匹敵する高品質な綿織物が作れるようになりました。
(ミュール紡績機)
力織機
力織機は1787年にカートライトが発明した織布工程の機械です。これは水力紡績機の原理をヒントに造られ、飛び杼の3.5倍もの生産効率を誇りました。
綿繰り機
綿繰り機は、アメリカ人の発明家ホイットニーが発明しました。綿花を、その種から外す工程を自動化し、原綿の大量生産を可能にし、産業革命で生産効率が高まったイギリスに大量に原料を供給できるようになりました。
(綿繰り機)
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