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『寂しさはその色としもなかりけり槙立つ山の秋の夕暮れ』現代語訳と品詞分解
著作名: 走るメロス
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『寂しさはその色としもなかりけり槙立つ山の秋の夕暮れ』現代語訳と解説

このテキストでは、新古今和歌集に収録されている歌「寂しさはその色としもなかりけり槙立つ山の秋の夕暮れ」の原文、現代語訳・口語訳、品詞分解とその解説を記しています。



新古今和歌集とは

新古今和歌集(しんこきんわかしゅう)は、鎌倉時代初期に編纂された勅撰和歌集(ちょくせんわかしゅう)です。勅撰和歌集とは、天皇や上皇の命令により編集された和歌集のことです。


原文

寂しさはその色としもなかりけり槙立つ山の秋の夕暮れ


ひらがなでの読み方

さびしさは そのいろとしも なかりけり まきたつやまの あきのゆうぐれ


現代語訳(口語訳)

寂しさは、特にその色だからといって感じるわけではないのだなぁ。色ではなくて、槙が立つ山の秋の夕暮れだから寂しさを感じるのだ。




解説・鑑賞のしかた

秋の色が寂しさを感じさせるのではなくて、秋の山全体の雰囲気(ここでは槙立つ秋の夕暮れ)が寂しさをかもし出すのだと言いたい。

品詞分解

※名詞は省略しています。



寂しさ
係助詞
代名詞
格助詞
格助詞
強意の副詞
係助詞
なかりク活用の形容詞「なし」の連用形
けり詠嘆の助動詞「けり」の終止形
立つタ行四段活用「たつ」の連体形
格助詞
格助詞
夕暮れ



著者情報:走るメロスはこんな人

学生時代より古典の魅力に取り憑かれ、社会人になった今でも休日には古典を読み漁ける古典好き。特に1000年以上前の文化や風俗をうかがい知ることができる平安時代文学がお気に入り。作成したテキストの総ページビュー数は1,6億回を超える。好きなフレーズは「頃は二月(にうゎんがつ)」や「月日は百代の過客(くゎかく)にして」といった癖のあるやつ。早稲田大学卒業。

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