更新日時:
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春秋戦国時代と秦の比較 |
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著作名:
John Smith
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群雄割拠の世であった春秋戦国時代。その後、中国初の統一王朝を打ち立てた始皇帝によって治められた秦。
この時代の政治と思想を中心に、どのような変化が現れたか見ていきましょう。
紀元前770年、周王朝の東遷から紀元前221年の始皇帝による統一王朝の成立までを春秋戦国時代といいます。
この時代、西周によって行われていた封建制は完全に崩壊しており、春秋の五覇、戦国の七雄といった有力諸侯が各地に分立していたため、政治は分裂していました。
このような状況において、各国は自分の国を強くするため、積極的に優秀な人材を登用しました。
その結果、優れた学識を備えた諸子百家と言われる人々が現れました。
諸子百家の中には、その後次第に独自の学派が現れます。
■孔子
■孟子
■荀子
■老子
■荘子
■墨子
■商鞅
■韓非
このように、思想面で言えば、春秋戦国時代は非常に多様性のあった時代であると言えます。
始皇帝が、全土を統一すると、秦帝国が誕生します。
始皇帝は、中央集権的な政策を推し進めました。
代表的なものとしては、中央から官吏を派遣し、地方を直接統治する郡県制、文字や貨幣、度量衡の統一、遠征による領土の拡大です。
このように、秦の時代には、それまで分裂していた政治が急速にまとまり始めます。
思想面に目を向けてみると、秦は国の統治のために法家思想を積極的に採用しました。
そのため、法家の李斯を重用し、法治主義に基づく厳格な政治を行い、法家以外の思想家を徹底的に弾圧します。
秦に批判的な思想や言論を統制した焚書坑儒が代表例です。
このように、政治的に分裂していた春秋戦国時代には、多様性に満ちた思想が、秦の統一以降、中央集権的な政治が始まって以降は、思想は法家を中心とした法治主義が主流となりました。
この比較を表にすると以下のようになります。
政治 | 思想 | |
春秋戦国 | 分裂状態・有力諸侯が分立 | 多様な思想・諸子百家 |
秦 | 中央集権・郡県制・匈奴遠征・文字や貨幣、度量衡統一 | 思想統制・法家の採用・焚書坑儒 |
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