更新日時:
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高校化学 モル分率から分圧を求める方法 |
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著作名:
藤山不二雄
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ドルトンの法則や分圧の法則とも言ったりしますが、次のような法則でしたね。
混合気体Xを形成する気体A、B、Cがあったとします。
Xの圧力をP。A、B、Cの圧力をそれぞれP1、P2、P3としたとき次の計算式が成り立ちます。このとき、X=P1+P2+P3が成り立ちます。
一方で、気体Xの体積を∨、圧力をp、物質量をn、気体定数をR、そして温度をTとしたとき、次の方程式が成り立ちました。
p∨=nRT
これを気体の状態方程式と言います。
これらの法則を併せて応用させてみましょう。
まず、分圧と物質量の関係についてみていきます。
先程例に挙げた気体X(混合気体Xを形成する気体A、B、Cにおいて、Xの圧力をP、A、B、Cの圧力をそれぞれP1、P2、P3とします。)で考えて行きましょう。
混合気体Xにはもちろん、気体の状態方程式が成り立ちますので
p∨=nRT です。
この「n」は質量のことですが、いったいなんの質量でしょうか?
そう、気体Xですね。
ではこの気体Xを形成しているものは?
そう、気体A、B、Cです。
どういうことかというと、気体A、B、Cの物質量をそれぞれa、b、cとしたとき
n=a+b+cが成り立つということです。
このことから
p∨=(a+b+c)RTが成り立つことがわかります。
全圧に対する分圧の比と、混合気体の物質量に対する個々の気体の物質量の比は同じになります。つまり、
p:p1=n:a
p:p2=n:b
p:p2=n:c
これらの式を変形すると
p1=p×a/n
p2=p×b/n
p3=p×b/n
a/n、b/n、b/nのことをモル分率と言います。混合気体において、個々の気体がどれほどの質量を占めているのかを表しています。
これらの式からわかるように、分圧は全圧にモル分率をかけることで求めることができます。
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