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イギリスの立憲君主制の確立とは わかりやすい政治・経済12 |
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著作名:
レキシントン
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1. 王権への抵抗と「権利請願」
17世紀前半、イギリス(イングランド)では近代民主政治の成立過程を語るうえで、17世紀のイギリスにおける立憲君主制の確立は、世界史における極めて重要な転換点といえます。王権神授説に基づき絶対的な権力を振るった国王と、市民の代表として権利を主張した議会との対立は、幾多の動乱を経て、現代の民主主義の基礎となる「法の支配」へと結実していきました。ここでは、イギリスにおける権利の歴史的な歩みを、主要な出来事とその意義から紐解いていきます。
当時チャールズ1世が絶対主義的な政治を推し進めていました。国王は議会の同意を得ることなく独断で課税を行い、それに反対する人々を不当に投獄するなど、強権的な統治を行っていました。これに対し、議会側は国民の伝統的な自由と権利を守るために立ち上がります。
1628年、下院議員であり高名な法学者でもあったエドワード・コークらが中心となり、「権利請願」が起草されました。この文書の核心は、主に二つの点に集約されます。一つは「議会の承認がない課税は認められない」こと、もう一つは「法の手続きによらない不当な逮捕や拘禁を禁止する」ことです。チャールズ1世はこの請願を一時的に受け入れましたが、その後の政治運営においてこれを無視し続けたことが、さらなる激動を招くことになります。
2. 武力衝突から王政復古へ
議会を無視した国王の政治は、ついに決定的な破綻を迎えます。1642年に始まった「清教徒革命(ピューリタン革命)」です。議会派の指導者オリバー・クロムウェル率いる軍隊が国王軍を破り、1649年にはチャールズ1世が処刑されるという衝撃的な結末を迎えました。これにより、イギリスは一時的に共和制へと移行しますが、クロムウェルによる独裁政治が始まると、社会には再び閉塞感が漂うようになります。
クロムウェルの死後、社会の安定を求めた人々は王政の復活を望み、1660年にチャールズ2世が即位しました。しかし、続くジェームズ2世もまた、議会を軽視する専制的な姿勢を強め、カトリックの復活を画策するなど、国民との対立を深めていきました。
3. 「権利章典」と立憲君主制の完成
議会はジェームズ2世を追放することを決断し、1688年、オランダからウィリアム3世とメアリ2世を共同統治者として招き入れました。この革命は大きな流血を伴わずに達成されたため、「名誉革命」と呼ばれています。
新国王の即位に際し、議会はこれまでの国民の権利を改めて確認するための「権利宣言」を提示し、両国王にこれを受諾させました。これを翌1689年に法律として制定したものが「権利章典」です。この文書は、単なる国王への要求にとどまらず、以下のような近代民主政治の根幹となる原則を法的に確立しました。
議会の優位性: 国王は議会の同意なしに法律の効力を停止させたり、課税を行ったりすることはできない。
言論の自由: 議会内での発言や討論について、議会外の裁判所などで責任を問われることはない。
請願の権利: 国民が国王に対して請願を行うことは正当な権利であり、それによって不利益を被ることはない。
この「権利章典」の制定により、イギリスは国王が法律に従って統治を行う「立憲君主制」へと完全に移行しました。ここで確立された「国王は君臨すれども統治せず」という原則は、権力が一人に集中することを防ぎ、国民の権利を組織的に守るための仕組みとして、その後の世界の民主主義国家に多大な影響を与えたのです。
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