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【北条氏の台頭、承久の乱】 受験日本史まとめ 22 |
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著作名:
Cogito
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承久の乱
鎌倉幕府成立以降、武士の勢力が急速に拡大し、朝廷や貴族の反感が強まりました。鎌倉時代初期、朝廷の実権を握ったのは、源頼朝の後援を受けた九条兼実(1149~1207)でした。しかし、親幕派の九条兼実は、反幕派の源通親の策略により失脚してしまいます。その後、後白河法皇のあとを継いだ後鳥羽上皇が実権を握るようになりました。後鳥羽上皇は、九条兼実が重視した貴族の合議を退け、政務は上皇と一部の寵臣によって行われるようになり、乳母の卿二位(藤原兼子)をはじめとする近親者が政治に大きく関わるようになりました。
後鳥羽上皇は、八条院領・長講堂領など分散していた広大な天皇家領を手にし、経済基盤を強化し、これらの土地を恩賞として朝廷の軍事力を編成していきました。畿内・近国の武士や幕府の有力御家人も後鳥羽上皇に臣従し、北面の武士や新たに設けられた西面の武士に任命されました。これらに任命された武士は、直接上皇の命を受け大寺社の僧兵などと戦いました。
後鳥羽上皇は源実朝を厚遇し、破格の官位を与え、母と皇后の実家坊門家から女性を送り彼の妻とし、側近の源仲章を学問の師として鎌倉に派遣しました。後鳥羽上皇は源実朝を通じて鎌倉幕府に影響力を行使しようとしたと考えられています。
しかし、源実朝が暗殺されると源仲章も殺害され、朝廷と北条氏の関係は急速に悪化していきました。
1221年(承久3年)5月、後鳥羽上皇はついに北条義時追討の院宣を諸国の武士に発しました。この院宣をきっかけに、承久の乱が始まりました。
後鳥羽上皇側には、北面・西面の武士の有力御家人や北条氏に反発する人々が集まりました。しかし、後鳥羽上皇の思惑に反し、諸国の武士の多くは北条氏につき、幕府側に集結しました。大江広元の意見を聞いた北条義時は、息子の北条泰時(1183~1242)を大将に、弟の北条時房(1175~1240)を副将に任命し、東海・東山・北陸の3道から大軍を京都に進撃させました。朝廷軍はこれらを木曽川・宇治・勢多で迎え撃ちましたが、最終的に幕府軍が大勝しました。
承久の乱後、北条時房は息子の北条泰時・時房を京都にとどまらせ、戦後処理を命じました。
北条氏は、後鳥羽上皇の嫡孫仲恭天皇(在位1221)を退位させ、上皇の兄の子である後堀河天皇(在位1221~32)を即位させました。また、後鳥羽上皇を隠岐島に、順徳上皇(在位1210~21)を佐渡ヶ島に、土御門上皇を土佐島に流しました。その後、数多くの貴族・武士が斬罪にされ、朝廷の権威は失墜しました。
上皇方の貴族・武士の所領はすべて没収され、3000箇所もの膨大な所領が関東御領に組み込まれました。幕府は功績のあった御家人に対しこれらを地頭職として与えました。この地頭を新補地頭といい、新補地頭の給与を定めた基準を新補率法といいます。
新補率法によって地頭に保障された権益は次のようなものでした。
(1)田畠11町ごとに1町ずつを年貢を荘園領主や国司に納めずに地頭が取得する地頭給田とする。
(2)田畠1段ごとに米5升ずつを加徴米として徴収する。
(3)山野や河海からの収益は地頭と荘園領主・国司で折半する。
上皇方の所領は畿内や西国に多かったため、承久の乱後にこうした地域にも地頭が置かれるようになり、幕府の影響力は全国に広がっていきました。
承久の乱の戦後処理を終えた北条泰時・時房は、その後も京都に残り六波羅の南北に居をかまえ京都守護に代わり京都の警備に当たりました。彼らは六波羅探題と呼ばれ、後に執権に次ぐ要職になり、北条一門の有力者が任命されるようになります。六波羅探題は尾張国以西の西国御家人を統括し、幕府と密に連絡を取りながら西国の行政・司法を行いました。
幕府は争乱の再発を恐れ、朝廷を厳しく監視したため、朝廷は独自の軍事行動が取れなくなりました。承久の乱後、朝廷と幕府の二元的支配が大きく変わったのです。幕府は非常に有利な立場を得て、皇位継承や朝廷の政治にも干渉するようになり、専制的な上皇はいなくなりました。
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