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西ヨーロッパの中世文化 ~学問と普遍論争~
著作名: エンリケ航海王子
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普遍論争

スコラ学は、その大成まで実在論と唯名論(名目論)という2つの派閥に分かれ対立していました。この論争を普遍論争といい、長い間スコラ学の課題とされてきました。

実在論とは

実在論というのは、神や普遍といった観念は、何よりもまず先行して存在しているとした説です。著名な論者に、カンタベリ大司教アンセルムスがいます。

唯名論(名目論)とは

唯名論とは、実在するものは個々の事物や事象であって、神や普遍などというものは抽象(名前だけ)に過ぎないとしたものです。著名な論者にフランスのアベラールやイギリスのウィリアム=オッカムがいます。

このように、2つの主張は、互いに対立を続けたものの、トマス=アクィナスがギリシアのアリストテレス哲学とキリスト教思想を何とかつなげ、信仰と理性を融和し、普遍論争は決着しました。

しかし、その後、唯名論が有力となると、信仰と理性は分離すべきだという主張がなされ、双方の融和を目指したスコラ学は次第に衰退していきました。

おわりに

このように、キリスト教教義を中心とした中世ヨーロッパの学問では、理性と信仰を統一するという試みが行われていました。しかし、唯名論の優勢によって分離した理性は、その後科学という学問領域へとつながっていきます。




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