|
|
|
|
|
更新日時:
|
|
![]() |
「ボリビア多民族国」について調べてみよう |
|
著作名:
早稲男
900 views |
|
ボリビア多民族国
ボリビア多民族国(以下「ボリビア」、英語ではPlurinational State of Bolivia)は、南アメリカ大陸西部にある立憲共和制国家です。首都はスクレです。
このテキストでは、ボリビアの特徴を「国土」、「人口と人種」、「言語」、「主な産業」、「主な観光地」、「文化」、「スポーツ」、「日本との関係」の8つのカテゴリに分けて詳しく見ていき、同国の魅力や国際的な影響力について考えていきます。
国土
ボリビア多民族国(以下、ボリビア)は南米大陸の中央部に位置する内陸国です。国土面積は109万8,581平方キロメートルであり、これは日本の約3倍に相当します。北はブラジル、東はブラジルとパラグアイ、南はアルゼンチンとパラグアイ、西はチリとペルーと国境を接しています。
ボリビアの地理は多岐にわたり、大きく3つの地域に分けられます。一つはアンデス山脈の高原地帯「アルティプラーノ」で、標高は平均3,800メートルを超え、実質的な首都であるラ・パスもこの地域にあります。ここでは寒冷で乾燥した気候が特徴です。次に、アンデス山脈東側の温暖な谷間「バジェス」があり、農業が盛んです。そして、国土の60%以上を占める東部の低地「リャノス」は、アマゾン盆地の一部であり、熱帯雨林やサバンナが広がっています。この多様な地形は、気候や生態系にも大きな影響を与えています。
人口と人種
2024年時点のボリビアの推定人口は約1,240万人です。民族構成は、先住民族、メスティーソ、白人、アフリカ系ボリビア人など、多様な人々で構成されています。特にケチュア族やアイマラ族といった先住民族の割合が高いことが特徴です。国連のデータによると、ボリビアは先住民族の人口比率が南米で最も高い国の一つです。この多様な民族構成は、国の文化や社会に深く影響を与えています。
言語
ボリビアは、スペイン語を公用語としています。しかし、先住民族の言語もまた公用語として認められており、その数は36に上ります。代表的なものとしては、ケチュア語、アイマラ語、グアラニー語などがあります。特にアンデス高地では、スペイン語とともにケチュア語やアイマラ語が広く使われています。この多言語主義は、国のアイデンティティを形成する重要な要素です。
主な産業
ボリビアの経済は、天然資源の輸出に大きく依存しています。GDPに占める鉱業・炭化水素セクターの割合が高いです。
■天然資源
主要な輸出品は、天然ガス、亜鉛、金、銀などの鉱物資源です。特に天然ガスは、隣国のブラジルやアルゼンチンへの重要な輸出品となっています。また、リチウムは、ウユニ塩湖に世界最大級の埋蔵量があるとされており、今後の重要な資源と見なされています。
■農業
農業も重要な産業であり、大豆、キヌア、コーヒー豆、サトウキビなどが生産されています。
■製造業
製造業はまだ発展途上ですが、食品加工業や繊維産業などが存在します。
主な観光地
ボリビアには、多様な自然と文化遺産に恵まれた観光地が存在します。
■ウユニ塩湖
最も有名なのは、世界最大の塩原であるウユニ塩湖です。雨季には水が薄く張って「天空の鏡」と呼ばれる幻想的な光景を作り出し、多くの観光客を魅了しています。
■月の谷
ラパス近郊にある月の谷(Valle de la Luna)は、月の表面のような奇岩群が広がるユニークな地形です。
■ポトシ
ユネスコ世界遺産に登録されているポトシ市は、かつてスペイン植民地時代に銀鉱山として栄えた歴史的な街です。標高4,000メートルを超える高地にあるこの街は、「皇帝の山」と呼ばれる銀鉱山セロ・リコを擁し、銀採掘の歴史を今に伝えています。
■ティワナク遺跡
ティワナク遺跡は、プレ・インカ期に栄えた文明の痕跡をとどめる重要な考古学遺跡であり、その独特な石造建築が特徴です。
文化
ボリビアの文化は、スペイン植民地時代の文化と、多様な先住民族の伝統が融合して形成されています。音楽や踊りもまた、この文化の融合を反映しています。フォルクローレと呼ばれる民族音楽は、アンデス地方のケーナ(竹笛)やチャランゴ(弦楽器)といった伝統楽器を用いて演奏されます。祭りもボリビア文化の重要な部分であり、特にオルーロのカーニバルは、ユネスコの無形文化遺産にも登録されています。この祭りでは、様々な民族衣装を身につけた人々が、伝統的な踊りを披露します。食事もまた、地域によって異なります。アンデス高地では、ジャガイモやトウモロコシを主食とし、リャノス地方では、ユカやバナナといった熱帯の作物が食卓に並びます。
スポーツ
ボリビアで最も人気のあるスポーツはサッカーです。国内にはプロサッカーリーグがあり、多くの人々が熱狂的な応援をしています。特に標高の高いラパスにあるスタジアムでは、その高地環境がチームのホームアドバンテージにつながることが知られています。その他にも、バスケットボールやバレーボールも人気のあるスポーツです。伝統的なスポーツとしては、ツァチュという羽根つきに似たゲームが一部地域で行われています。
日本との関係
日本とボリビアは、長年にわたり友好的な関係を築いています。1952年に国交が樹立されて以来、両国は経済協力や文化交流を続けています。日本の外務省のデータによると、日本はボリビアに対し、インフラ整備や教育、保健医療といった分野で技術協力や無償資金協力などの支援を行っています。また、ボリビアには日系移住者のコミュニティが存在し、農業開発に大きく貢献してきました。特にサンタクルス県には、第二次世界大戦後に移住した日系人が築いたコミュニティがあり、地域の発展に寄与しています。文化面でも、ボリビアのフォルクローレが日本で紹介されたり、日本の文化がボリビアで親しまれたりするなど、交流が盛んに行われています。
このテキストを評価してください。
|
役に立った
|
う~ん・・・
|
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。 |
|
「エクアドル共和国」について調べてみよう
>
「ブータン王国」について調べてみよう
>
「エチオピア連邦民主共和国」について調べてみよう
>
「ジンバブエ共和国」について調べてみよう
>
「タンザニア連合共和国」について調べてみよう
>
デイリーランキング
中学社会 地理
- 世界の様々な地域
- 各国の名称と位置・大陸
- 世界各地の人々の生活と環境
- 世界各国の地域的特徴
- 日本の様々な地域
- 日本の位置・領土・各都道府県の名称
- 日本の特徴:自然環境
- 日本の特徴:人口構成
- 日本の特徴:資源・エネルギーと産業
- 日本の特徴:歴史的背景(生活・文化)
- 日本の特徴:交通/通信
- その他
- その他
























