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「ベリーズ」について調べてみよう |
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著作名:
早稲男
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ベリーズ
ベリーズ(英語ではBelize)は、中央アメリカ北東部、ユカタン半島の付け根に位置する立憲君主制国家です。首都はベルモパンです。
このテキストでは、ベリーズの特徴を「国土」、「人口と人種」、「言語」、「主な産業」、「主な観光地」、「文化」、「スポーツ」、「日本との関係」の8つのカテゴリに分けて詳しく見ていき、同国の魅力や国際的な影響力について考えていきます。
1.国土
ベリーズは中央アメリカ北東部に位置する国です。北はメキシコ、西と南はグアテマラと国境を接し、東はカリブ海に面しています。面積は22,966平方キロメートルで、日本の四国とほぼ同じサイズです(2024年)。
国土の約半分は熱帯雨林に覆われており、北部は平坦な低地、南部はマヤ山脈が広がっています。マヤ山脈にはベリーズの最高峰であるドイルズ・ディライト(Doyle's Delight)があり、標高1,124メートルです。
海岸線に沿って多くのサンゴ礁やマングローブ林が存在し、特に世界第二位の大きさを誇るベリーズ・バリア・リーフはユネスコ世界遺産に登録されています。
気候は年間を通して温暖で、雨季(6月から11月)と乾季(2月から5月)があります。ハリケーンの進路にあたるため、特に雨季には注意が必要です。
2.人口と人種
2024年時点で、ベリーズの人口は412,305人で、多種多様な民族で構成されています。最も大きなグループはメスティーソ(Mestizo)で、ヨーロッパ人とマヤ人の混血です。続いてクリオール(Creole)、ガリフナ(Garifuna)、マヤ人(Maya)が主な民族グループとして挙げられます。これらの人種の他にも、アジア系、レバノン系、ドイツ系、メノナイト(Mennonite)なども存在します。このような多様な民族構成が、それぞれの歴史的背景や文化を融合させ、ベリーズの多文化社会を形成しています。
3.言語
ベリーズの公用語は英語です。これは、かつてイギリスの植民地であった歴史に由来します。しかし、人口の大部分は、英語をベースとしたクレオール語の一種であるベリーズ・クレオール語を日常的に話しています。スペイン語も広く使われており、特にメキシコやグアテマラとの国境に近い地域では、スペイン語が第一言語である住民も多くいます。加えて、マヤ語(Kekchi、Mopan、Yucatecなど)や、ガリフナ語、ドイツ語(特にメノナイト・コミュニティ内)など、複数の言語が話されています。このように、公用語が英語でありながらも、複数の言語が共存している点がベリーズの言語的特徴です。
4.主な産業
ベリーズ経済の主要産業は、農業、観光業、および軽工業です。IMFによると、ベリーズの2023年のGDPは26.75億米ドルでした。
■農業・水産業
農業は経済の基盤であり、特に砂糖、柑橘類、バナナ、カカオが主要な輸出品となっています。これらの農産物は主にヨーロッパやアメリカ合衆国へ輸出されています。また、近年では養殖エビやロブスターなどの水産業も重要な産業として成長しています。
■観光業
観光業は、国のGDPに大きく貢献しています。カリブ海沿いのサンゴ礁や古代マヤ遺跡が観光客を惹きつけています。エコツーリズムも盛んで、熱帯雨林でのバードウォッチングやジャングル探検などのアクティビティが人気を集めています。
■軽工業
軽工業では、主に衣服や食料品の加工が行われています。近年では、オフショア金融サービスも成長分野として注目されています。
5.主な観光地
ベリーズには、自然と歴史の両方を楽しむことができる多くの観光地が存在します。
■ベリーズ・バリア・リーフ(Belize Barrier Reef)
世界第二の規模を誇るサンゴ礁群です。スキューバダイビングやシュノーケリングのメッカとして知られ、様々な海洋生物を観察することができます。リーフ内にあるブルーホール(Great Blue Hole)は、直径約300メートル、深さ124メートルの巨大な海底洞窟で、世界中のダイバーに知られています。
■古代マヤ遺跡
ベリーズには、ティカルやコパンと並ぶ主要なマヤ文明の遺跡が多数存在します。代表的なものには、カハル・ペチ(Cahal Pech)、アルトゥン・ハ(Altun Ha)、カラコル(Caracol)などがあります。これらの遺跡からは、マヤ文明の歴史や建築様式を学ぶことができます。
■サン・ペドロ(San Pedro)
アンバーグリス・キー(Ambergris Caye)にある主要な町で、美しいビーチとカリブ海の雰囲気が楽しめる場所です。マリンアクティビティやレストラン、バーなどが充実しており、リゾート地として人気があります。
6.文化
ベリーズの文化は、多民族が共存する歴史の中で形成されてきました。各民族グループが独自の伝統や祭りを保持しつつ、互いに影響を与え合っています。
■音楽とダンス
ガリフナ文化の音楽であるプンタ(Punta)や、クリオール文化の音楽であるブルックダウン(Brukdown)などが知られています。これらの音楽は、ドラムやアコースティックギター、アコーディオンなどを用いて演奏され、祭りの際には人々が踊る姿が見られます。
■祭り
毎年9月21日には独立記念日を祝い、国内各地でパレードやイベントが開催されます。その他、ガリフナ入植記念日(Garifuna Settlement Day)やバロン・ブリスデー(Baron Bliss Day)などの祝日も、それぞれの文化を祝う重要な機会です。
■食文化
ベリーズ料理は、米、豆、鶏肉、魚介類などを主食としています。ライス・アンド・ビーンズ(Rice and Beans)は国民食の一つであり、ココナッツミルクで炊いた米と豆を、シチューやフライドチキンとともに食べます。
7.スポーツ
ベリーズで最も人気のあるスポーツはサッカーとバスケットボールです。国内にはベリーズ・プレミアリーグがあり、サッカーは特に多くのファンに支持されています。バスケットボールも、特に若い世代に人気があります。また、野球やソフトボールも行われており、特に北部では盛んです。カリブ海に面しているため、水泳やセーリングなどのウォータースポーツも人気があります。
8.日本との関係
日本とベリーズは、1981年のベリーズ独立と同時に外交関係を樹立しました。両国は経済、文化、技術協力などの分野で協力関係を築いています。
■経済協力
日本は、ベリーズに対して無償資金協力や技術協力を行っています。これには、漁業施設の改善や、インフラ整備への支援などが含まれます。
■ODA(政府開発援助)
日本は、環境保護や災害対策といった分野でベリーズにODAを提供しています。2023年には、日本政府は国際連合開発計画(UNDP)を通じて、ベリーズにおける気候変動対策プロジェクトに資金を拠出しました。
■人的交流
日本とベリーズの間では、JICA(国際協力機構)の青年海外協力隊員や専門家が派遣され、技術や知識の共有が行われています。また、ベリーズの学生が日本に留学する機会も提供されています。
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