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「アンゴラ共和国」について調べてみよう
著作名: 早稲男
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アンゴラ共和国

アンゴラ共和国(以下「アンゴラ」、英語ではRepublic of Angola)は、アフリカ南西部にある共和制国家です。首都はルアンダです。

このテキストでは、アンゴラ共和国の特徴を「国土」、「人口と人種」、「言語」、「主な産業」、「主な観光地」、「文化」、「スポーツ」、「日本との関係」の8つのカテゴリに分けて詳しく見ていき、同国の魅力や国際的な影響力について考えていきます。


1.国土

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アンゴラは、東にザンビア、南にナミビア、北にコンゴ民主共和国と国境を接し、西は大西洋に面しています。また、コンゴ民主共和国を挟んで飛地のカビンダ州が存在し、同地の北はコンゴ共和国と接しています。首都は大西洋岸のルアンダです。国土面積は約1,246,700平方キロメートル(日本の約3.3倍に相当)で、アフリカ大陸において7番目の広さを誇ります。西部の大西洋沿岸には平野が広がり、内陸部には高原地帯が広がっています。さらには南部にはナミブ砂漠があり、多様な地形が広がっています。最高峰はムコ山で、標高は2,620メートルに達します。主要な河川としては、クアンザ川、クネネ川、クバンゴ川などがあり、これらは農業や水運に重要な役割を果たしています。


2.人口と人種

アンゴラの人口は約3,668万人(2023年、世界銀行)で、首都ルアンダには約907.9万人(2022年、国家統計院)が居住しています。 民族構成は多様で、主な民族としてオヴィンブンドゥ族(約37%)、キンブンドゥ族(約25%)、バコンゴ族(約13%)が存在します。その他にも多くの少数民族が共存しており、各民族が独自の文化や伝統を維持しています。


3.言語

公用語はポルトガル語であり、日常生活や行政、教育など幅広い分野で使用されています。また、各民族固有の言語も話されており、ウンブンドゥ語、キンブンドゥ語、コンゴ語などが地域ごとに用いられています。これらの言語は、口承で伝えられる伝統や文化の重要な要素となっています。


4.主な産業

アンゴラ経済は、石油産業に大きく依存しています。原油は主要な輸出品目であり、特に中国やスペイン、オランダ、フランス、インドなどが主要な貿易相手国となっています。 また、ダイヤモンドの生産も盛んで、鉱業セクターは国家収入の重要な柱となっています。農業分野では、トウモロコシや豆類、砂糖、コーヒー、サイザル麻などが生産されています。特にコーヒーは、かつて主要な輸出品目の一つであり、現在も品質の高い豆が生産されています。


5.主な観光地

アンゴラには、多彩な観光資源が存在します。北部のマイオムベの森は、熱帯雨林が広がり、ゴリラやチンパンジー、カラフルな鳥類など多様な動物が生息しています。また、南部のナミブ砂漠沿いには、独特の景観が広がり、特にウェルウィッチア・ミラビリスという珍しい植物が見られます。さらに、フイラ州のツンダヴァラ渓谷は、壮大な断崖絶壁と広大な景観を楽しむことができ、ハイキングや自然観察の名所となっています。


6.文化

アンゴラの文化は、多様な民族の伝統とポルトガル植民地時代の影響が融合した独特のものです。
音楽や文学

「センバ」と呼ばれる伝統的な音楽様式は、サンバやキゾンバに影響を与えています。また、アンゴラの文学や美術も、多様な表現を通じて国内外で評価を受けています。


7.スポーツ

サッカーはアンゴラで最も人気のあるスポーツであり、国内リーグや国際大会での活躍が国民の関心を集めています。2006年には、アンゴラ代表チームが初めてFIFAワールドカップに出場し、国内で大きな盛り上がりを見せました。また、バスケットボールも盛んで、アフリカ選手権での優勝経験もあり、国際的な舞台での活躍が期待されています。


8.日本との関係

日本とアンゴラの経済協力関係は、1976年の外交関係樹立以降、両国間の投資や貿易の促進を目的とした取り組みが活発化しています。
投資協定の締結

2024年8月9日、ルアンダにおいて「投資の自由化、促進及び保護に関する日本国とアンゴラ共和国との間の協定」(通称:日・アンゴラ投資協定)が署名されました。 この協定は、両国間の投資環境の整備と投資家の保護を目的としており、2025年7月21日に正式に発効しました。これにより、日本企業のアンゴラへの投資が一層促進されることが期待されています。

経済ミッションと企業の進出

2007年には、日本経済団体連合会(経団連)がアンゴラへの経済ミッションを派遣し、現地の経済状況や投資機会の調査を行いました。 これを契機に、日本企業のアンゴラ進出が進み、特に自動車産業やインフラ整備、エネルギー分野での協力が強化されています。例えば、豊田通商はアンゴラにおいて自動車販売事業を展開し、現地の交通インフラの発展に寄与しています。

政府開発援助(ODA)と技術協力

日本政府は、アンゴラの復興と開発を支援するため、政府開発援助(ODA)を通じてインフラ整備や人材育成、医療・教育分野での支援を行っています。特に、内戦で破壊されたインフラの再建や農業の振興、保健医療サービスの向上に重点を置いており、これらの取り組みを通じてアンゴラの持続可能な発展に貢献しています。


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