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『ラーマーヤナ』とは わかりやすい世界史用語812 |
著作名:
ピアソラ
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『ラーマーヤナ』とは
『ラーマーヤナ』は、古代インドの叙事詩であり、ヒンドゥー教の二大叙事詩の一つです。もう一つの叙事詩はマハーバーラタです。『ラーマーヤナ』は、ヴァールミーキによってサンスクリット語で書かれたとされ、約24,000の詩句から成り、7つのカンダ(章)に分かれています。
『ラーマーヤナ』の概要
『ラーマーヤナ』は、アヨーディヤの王子ラーマの生涯を描いています。ラーマはヒンドゥー教の神ヴィシュヌの第七のアバター(化身)とされています。物語は、ラーマが父王ダシャラタの命令で14年間の森での追放生活を送ることから始まります。この追放は、ラーマの継母カイケイの策略によるものでした。
ラーマは妻シーターと弟ラクシュマナと共に森を旅しますが、シーターがランカの王ラーヴァナに誘拐される事件が起こります。ラーマとラクシュマナはシーターを救出するために、猿王スグリーヴァや猿将軍ハヌマーン、さらにはラーヴァナの弟ヴィビーシャナと同盟を結びます。最終的にラーマはラーヴァナを倒し、シーターを救出します。
『ラーマーヤナ』の構成
『ラーマーヤナ』は以下の7つのカンダに分かれています:
バラカンダ:ラーマの誕生と幼少期、シーターとの結婚。
アヨーディヤカンダ:ラーマの追放とアヨーディヤでの出来事。
アラニヤカンダ:ラーマ、シーター、ラクシュマナの森での生活。
キシュキンダカンダ:猿王スグリーヴァとの同盟。
スンダラカンダ:ハヌマーンの冒険とシーターの発見。
ユッダカンダ:ラーマとラーヴァナの戦い。
ウッタラカンダ:ラーマの帰還と王位継承、その後の出来事。
『ラーマーヤナ』の影響
『ラーマーヤナ』は、インドだけでなく、東南アジアの多くの国々にも大きな影響を与えました。カンボジアの「リームケー」、インドネシアの「ラーマヤナ・カカウィン」、タイの「ラーマキエン」など、多くのバージョンが存在します。これらの物語は、各国の文化や宗教に深く根ざしており、ラーマーヤナの登場人物やテーマは、道徳や倫理の教訓として広く受け入れられています。
『ラーマーヤナ』の道徳的教訓
ラーマーヤナは、個人の美徳や社会の理想を強調しています。ラーマは理想的な王、夫、息子として描かれ、彼の行動は「ラーマラージャ」(ラーマの統治する理想的な国)という概念を象徴しています。この物語は、正義、忠誠、献身、勇気といった価値観を教え、これらの価値観が社会の安定と繁栄に不可欠であることを示しています。
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