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チベット仏教とは わかりやすい世界史用語675
著作名: ピアソラ
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チベット仏教とは

チベット仏教は、6世紀にインドからチベットに伝わり始めました。伝説によれば、チベット王トトリ・ニャンツェンの治世中に、インドから仏教経典がチベットに到着したとされています。しかし、実際の仏教の伝播は、7世紀のソンツェン=ガンポ王の時代に始まりました。彼はネパールと中国の仏教徒の王女と結婚し、これが仏教の普及に大きく寄与しました。

初期の発展と困難

7世紀から9世紀にかけて、チベット仏教は急速に発展しました。特に、8世紀のパドマサンバヴァ(グル・リンポチェ)とシャーンティラクシタの教えが重要でした。しかし、9世紀から10世紀にかけての「分裂の時代」には、仏教は一時的に衰退しました。

再興と拡大

11世紀には、アティシャの到来により仏教が再興されました。彼の教えは改革運動を引き起こし、主要な宗派が形成されました。14世紀には、チベット仏教の全ての利用可能な仏教文献が翻訳され、多くのサンスクリット語のテキストがチベット語に翻訳されました。

モンゴルと中国の影響

13世紀から14世紀にかけて、モンゴル帝国の支配下でチベット仏教はさらに広がりました。モンゴルのユアン朝(1271-1368)の時代には、チベット仏教はモンゴルや中国にまで広がりました。その後、明朝(1368-1644)と清朝(1644-1912)の支援を受けて、チベット仏教はさらに発展しました。

21世紀においても、チベット仏教はチベット高原や周辺地域で信仰され続けており、西洋でも多くの関心を集めています。特に、ダライ=ラマの活動やチベット仏教の哲学的教えが注目されています。

このように、チベット仏教の歴史は多くの困難と変動を経てきましたが、その教えと影響力は現在も続いています。

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