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戦国策とは わかりやすい世界史用語317 |
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著作名:
ピアソラ
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戦国策は、中国の戦国時代(紀元前403年から紀元前221年)における政治的、軍事的な策略や外交政策を記録した書物です。この書物は、戦国時代の各国の策士たちが提案した戦略や政策、そしてそれに関連する逸話を集めたもので、全33篇から成り立っています。戦国策は、前漢の劉向(紀元前77年~紀元前6年)によって編纂されました。
戦国策の成立背景には、戦国時代の激しい国際情勢が影響しています。この時代は、周王朝の封建制度が崩壊し、多くの小国が大国に吸収され、領土の獲得を目指して各国が争っていました。戦国策は、こうした時代において、各国の策士たちがどのような戦略を用いて国を守り、発展させようとしたのかを記録しています。
戦国策の内容は、各国の策士たちが提案した戦略や政策、そしてそれに関連する逸話を国別に分類して編集されています。例えば、秦策、斉策、楚策、趙策、魏策、韓策、燕策、宋衛策、中山策などがあります。これらの策は、各国の政治的、軍事的な状況に応じて提案されたものであり、戦国時代の国際情勢を理解する上で非常に重要な資料となっています。
戦国策の評価については、その文章の優れた点が挙げられます。漢代の文豪である司馬遷は、史記の文章の祖型はすべて戦国策に求め得ると評しています。また、宋の文豪蘇東坡も、雄渾な文章はすべて戦国策に基づくと批評しています。さらに、明代の儒者王党や文学者王世貞も、戦国策の文章を高く評価しています。
戦国策の中で特に注目すべき点は、戦国時代の人物についての資料が豊富であることです。司馬遷の史記中、戦国時代の人物についての資料の多くが戦国策から求められたとされています。この点から見ると、戦国策は自ら歴史たるにとどまらず、資料の宝庫であったことがわかります。
戦国策の具体的な内容については、例えば、衛の悼公の起こった周の元年(前476年)から秦の始皇帝215年(前222年)に六国が滅亡するまでの250余年にわたる、戦国遊説の士の策謀の辞が記されています。これにより、戦国時代の各国の政治的、軍事的な状況や、策士たちの活躍を詳細に知ることができます。
戦国策は、日本にも古くから伝わり、江戸時代には広く読まれていました。例えば、林羅山が訓点本を作成するなど、多くの漢学者が校注を施しました。中でも横田惟孝(乾山)の『戦国策正解』が定本となり、広く読まれました。
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