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古文単語「たぶ/賜ぶ/給ぶ」の意味・解説【バ行四段活用】
著作名: 走るメロス
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たぶ/賜ぶ/給ぶ

このテキストでは、バ行四段活用の動詞「たぶ/賜ぶ/給ぶ」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

「たぶ」には
①賜ぶ/給ぶ
②食ぶ
などの用法があるが、ここでは「①賜ぶ/給ぶ」を扱う。
バ行四段活用

未然形たば
連用形たび
終止形たぶ
連体形たぶ
已然形たべ
命令形たべ


意味1:他動詞

(「与ふ」の尊敬語で)
お与えになる、くださる

[出典]:石作の皇子 竹取物語
「娘を我にたべ。」

[訳]:娘さんを私にください


意味2:補助動詞

お〜になる、〜なさる、〜くださる

※この用法の場合、動詞の連用形またはそれに助詞「て」のついた形に付く。
[出典]:火鼠の衣皮 竹取物語
「もし、金賜はぬものならば、かの衣の質返したべ。」

[訳]:もし、お金をくださらないのならば、あの衣の担保(にした物)を返してください


備考

「たぶ」は、ハ行四段活用「給ふ」とほぼ同じ意味を表すが、「給ふ」に比べて身分の低い者に「くれてやる」というニュアンスが強く、よりくだけた言い方である。関連した言葉に「たうぶ/賜ぶ/給ぶ」がある。

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