更新日時:
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酸化剤と還元剤 |
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著作名:
清原拓馬
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酸化剤・・・相手から電子を奪って相手を酸化する物質⇒自身は還元される⇒自身の酸化数は小さくなり、相手の酸化数は大きくなる。
還元剤・・・相手に電子を与えて相手を還元する物質⇒自身は酸化する⇒自身の酸化数は大きくなり、相手の酸化数は小さくなる。
酸化剤となりやすいものは電子を受け取りやすいものである。つまり・・・
(1)酸化数の大きな原子を含むもの (下の酸化剤の①~⑥)
(2)陰イオンになりやすい単体 (下の酸化剤の⑦~⑨)
(3)その他 (下の酸化剤の⑩、⑪)
還元剤となりやすいものは電子を失いやすいものである。つまり・・・
(1)陽イオンとなりやすい単体 (下の還元剤の①、②)
(2)金属イオンでさらに大きな酸化数のイオンになりやすいもの (下の還元剤の③、④)
(3)その他 (下の還元剤の⑤~⑩)
※下線部の酸化数が変化する。
①過マンガン酸カリウム(酸性溶液) KMnO2 MnO4^- →Mn^2+
過マンガン酸カリウム(中性・塩基性溶液) MnO4^- →MnO2
②二酸化マンガン MnO2(酸性溶液) MnO2→Mn^2+
③ニクロム酸カリウム(酸性溶液) K2Cr2O7 Cr2O7^2- →2Cr^3+
④濃硝酸 HNO3 HNO3 →NO2
⑤希硝酸 HNO3 HNO3 →NO
⑥熱濃硫酸 H2SO4 H2SO4 →SO2
⑦ハロゲン(Cl) Cl2 Cl2 →2Cl^-
⑧酸素 O2 O2 →2H2O
⑨過酸化水素 H2O2 H2O2 → 2H2O
⑩オゾン O3 O3 → H2O + O2
⑪二酸化硫黄 SO2 SO2 → S
※下線部の酸化数が変化する。
①金属単体(Na) Na Na →Na^+
②水素 H2 H2 →2H^+
③塩化スズ SnCl2 Sn^2+ →Sn^4+
④硫化鉄 FeSO4 Fe^2+ →Fe^3+
⑤硫化水素 H2S H2S →S
⑥ヨウ化カリウム KI 2I^- →I2
⑦シュウ酸 H2C2O4または(COOH)2 H2C2O4 →2CO2
⑧チオ硫酸ナトリウム Na2S2O3 2S2O3^2- →S4O6^2-
⑨二酸化硫黄 SO2 SO2 → SO4^2-
⑩過酸化水素 H2O2 H2O2 → O2
※H2O2・・・酸化剤として働くことが多いが、相手が過マンガン酸カリウムやニクロム酸カリウムのような強力な酸化剤の場合は還元剤として働く。
SO2・・・還元剤として働くことが多いが、相手が硫化水素のような強い還元剤の場合は酸化剤として働く。
ヨウ素の場合、I2(単体)の時は酸化剤として働くがI^-(イオン)の時は還元剤となる。
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