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古文単語「こぼる/零る/溢る」の意味・解説【ラ行下二段活用】 |
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著作名:
走るメロス
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「こぼる」には、
①毀る
②零る/溢る
などの用法があるが、ここでは「②零る/溢る」を扱う。
未然形 | こぼれ |
連用形 | こぼれ |
終止形 | こぼる |
連体形 | こぼるる |
已然形 | こぼるれ |
命令形 | こぼれよ |
あふれ出る、こぼれる、はみ出る。
[出典]:九月ばかり 枕草子
「九月ばかり、夜一夜降り明かしつる雨の、今朝はやみて、朝日いとけざやかにさし出でたるに、前栽の露は、こぼるばかり濡れかかりたるも、いとをかし。」
[訳]:九月ごろ、一晩中明け方まで降り続いた雨が、今朝はやんで、朝日がとても際立って差し始めたときに、庭に植えた草木の露が、こぼれ(落ち)るほど濡れかかっているのも、とても趣があります。
「九月ばかり、夜一夜降り明かしつる雨の、今朝はやみて、朝日いとけざやかにさし出でたるに、前栽の露は、こぼるばかり濡れかかりたるも、いとをかし。」
[訳]:九月ごろ、一晩中明け方まで降り続いた雨が、今朝はやんで、朝日がとても際立って差し始めたときに、庭に植えた草木の露が、こぼれ(落ち)るほど濡れかかっているのも、とても趣があります。
散り落ちる。
[出典]:後撰和歌集
「梅の花折ればこぼれぬわが袖ににほひ香うつせ家づとにせむ」
[訳]:梅の花よ、折ると(花びらが)散り落ちてしまうので(私の)袖に匂いだけうつしてほしい。(それを)家への土産にしよう。
「梅の花折ればこぼれぬわが袖ににほひ香うつせ家づとにせむ」
[訳]:梅の花よ、折ると(花びらが)散り落ちてしまうので(私の)袖に匂いだけうつしてほしい。(それを)家への土産にしよう。
外に現れる。
[出典]:紅葉賀 源氏物語
「愛敬こぼるるやうにて...」
[訳]:(紫の上は)魅力が外に現れるようで...
「愛敬こぼるるやうにて...」
[訳]:(紫の上は)魅力が外に現れるようで...
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