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古文単語「わざと」の意味・解説【副詞】
著作名: 走るメロス
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わざと

このテキストでは、古文単語「わざと」の意味、解説とその使用例を記している。

副詞

意味1

わざわざ、意図的に、ことさらに

[出典]ふと心劣りとかするものは 枕草子
「さもあるまじき老いたる人、男などの、わざとつくろひ、ひなびたるはにくし。」

[訳]:そのような言葉を使うべきではない老人や、男性などが、意図的にとりつくろって、田舎じみていることは気にくわない。


意味2

特別に、とりわけ、あらたまって

※この用法の場合、多くが「わざと+形容詞/形容動詞」の形で用いる。
[出典]すさまじきもの 枕草子
「人のもとにわざと清げに書きてやりつる文の返事、いまは持て来ぬらむかし、あやしう遅き、と待つほどに...」

[訳]:人の所に特別に立派に書いて送った手紙の返事を、(使いの者が)今頃持ってきているだろう、異常に遅いわね、と待つうちに...




意味3

本格的に、正式に

※この用法の場合、多くが「わざと+名詞」の形で用いる。
[出典]:桐壷 源氏物語
わざとの御学問はさるものにて、琴笛の音にも雲居を響かし...」

[訳]本格的なご学問は言うまでもなく、琴や笛の音色につけても宮中で評判を立てさせ...


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