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古文単語「ものす/物す」の意味・解説【サ行変格活用】 |
著作名:
走るメロス
70,816 views |
ものす/物す
このテキストでは、サ行変格活用の動詞「ものす/物す」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
サ行変格活用
未然形 | ものせ |
連用形 | ものし |
終止形 | ものす |
連体形 | ものする |
已然形 | ものすれ |
命令形 | ものせよ |
※名詞「もの」とサ行変格活用「す」が一語になったもの。様々な動作を表す言葉の代用として用いられる。
■意味1:自動詞
ある、いる。
[出典]:筑紫に、なにがしの押領使 徒然草
「日ひごろここにものし給ふとも見ぬ人々の、かく戦ひし給ふは、いかなる人ぞ。」
[訳]:普段こちらにいらっしゃるとも見えない方々が、このように戦ってくださるとは、どのような方ですか。
「日ひごろここにものし給ふとも見ぬ人々の、かく戦ひし給ふは、いかなる人ぞ。」
[訳]:普段こちらにいらっしゃるとも見えない方々が、このように戦ってくださるとは、どのような方ですか。
■意味2:自動詞
行く、来る。
[出典]:野分 源氏物語
「中将はいづこよりものしつるぞ。」
[訳]:中将はどちらから来たのか。
「中将はいづこよりものしつるぞ。」
[訳]:中将はどちらから来たのか。
■意味3:自動詞
生まれる、死ぬ。
[出典]:夕顔 源氏物語
「一昨年の春ぞものしたまへりし。」
[訳]:一昨年の春にお生まれになりました。
「一昨年の春ぞものしたまへりし。」
[訳]:一昨年の春にお生まれになりました。
■意味4:他動詞
(話す、書く、食う、作るなどを代用して)
〜する、行う。
※尊敬語の場合は「ものし給ふ」の形で用いられる。
[出典]:土佐日記
「心地悪しみして、物もものし給ばで、ひそまりぬ。」
[訳]:気分が悪く、何もお食べにならずに、寝込んでしまった。
「心地悪しみして、物もものし給ばで、ひそまりぬ。」
[訳]:気分が悪く、何もお食べにならずに、寝込んでしまった。
■意味5:補助動詞
(補助動詞「あり」の尊敬語で)
〜でいらっしゃる。
※この用法の場合「〜ものし給ふ」の形で用いられる。
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